リンドブラッド、自身の昇格を過去に予言か
アービッド・リンドブラッドは、18歳で来季F1デビューを果たす。レーシングブルズから参戦するこのルーキーは、実は何年も前から自身のF1昇格を“宣言”していたという。
2026年には大規模なレギュレーション変更が予定されており、多くのチームは安定感を重視して経験豊富なベテランドライバーを起用する選択を取った。新規参戦のキャデラックでさえ、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという、実績十分の2人をラインアップに揃えている。
一方で、2025年シーズンにルーキーとして戦ったキミ・アントネッリ、アイザック・ハジャー、リアム・ローソン、オリバー・ベアマン、ガブリエル・ボルトレート、フランコ・コラピントは、今年F1での走行経験を積んできた。2026年のグリッドに並ぶドライバーの中で、完全な新人はリンドブラッドただひとりであり、その経験値は他の若手勢よりも少ない。
そんなリンドブラッドは、自身のF1昇格を早くから予見していた。2021年、ランド・ノリスと話す機会を得た際、彼はその未来を自信たっぷりに口にしていたという。『Autocar India』の取材で、リンドブラッドは次のように当時を振り返っている。
「ランドは自分のシャシー発表の関係でサーキットに来ていて、レースにも顔を出していた。パドックで彼を見かけて、友人に『話しかけに行きたい』と言ったら、『どうせ勇気が出ないだろ』ってからかわれた。それで勢いで行ってしまって、最初に口から出た言葉が、『僕のことを覚えておいて。5年後にまた会おう』だったんだ」
そして、その大胆な発言の背景についても明かしている。
「ルイス・ハミルトンが若い頃、ロン・デニスのもとへ行って『いつかあなたのマシンを運転する』と宣言した話に影響を受けていた。計算していたわけではないけど、すべてが順調に進めば、その期間内で実現できるという感覚はあった。そして、2026年が昇格できる最も早いタイミングだったんだ」
さらに、その予想が現実になった喜びをこう語る。
「予想が実現したことが、ただただ嬉しい。5歳の頃にこの道を歩み始めた時から、F1に行くと固く決めていた。その覚悟と信念は14歳の時も、そして今も変わっていない。計画通りに進められたことを本当に嬉しく思っているし、今ではちょっとした面白いエピソードだね」
2025年のF2で総合6位に輝いたリンドブラッドは、そう語りながら笑顔を見せた。
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