アストンマーティン、2025年シーズンを前に衝撃の人事
2025年シーズンを前に、アストンマーティンは、上級管理職の大幅な再編を発表した。注目すべきは、マイク・クラックがチーム代表の役割から離れ、チーフ・トラックサイド・オフィサーに就任したことだ。
公式のプレスリリースによると、今回の人事変更は「リーダーシップの明確化と組織のフラット化を目的としたもの」とされている。その一環として、アンディ・コーウェルがCEOおよびチーム代表に就任し、即時にその職務を開始する。パフォーマンス向上を目指し、エアロダイナミクス、エンジニアリング、パフォーマンス部門は、それぞれ独立した専任のチームとして運営され、アンディ・コーウェルが統括する。
マイク・クラックは2022年からチーム代表としてチームに所属していたが、今後はチーフ・トラックサイド・オフィサーとして、レース中のクルマのパフォーマンス向上に専念する役割を担う。今回の人事変更に際して、プレスリリースではクラックの過去の実績には触れられなかったが、2023年にはフェルナンド・アロンソが頻繁に表彰台に立ち、アストンマーティンに貴重なポイントをもたらしたことは、チームにとって大きな成果だった。
また、AMRテクノロジー・キャンパスを拠点とする新しいチームは、エンリコ・カルディレが新設されたチーフ・テクニカル・オフィサーとして率いることになる。カルディレとそのチームは、新しいレーシングカーの設計・開発に注力し、競争力のある革新を目指す。
トム・マッカローは引き続き重要なリーダーシップを担い、アストンマーティンのさまざまなレースカテゴリーでの活動を広げる役割を果たす。過去11年間、彼はチームのトラックサイドパフォーマンスに大きく貢献し、アストンマーティンに9回の表彰台フィニッシュをもたらした。
今後、アンディ・コーウェルがCEOおよびチーム代表の二重の役割を続けるかは不明だが、メルセデスで培った経験と厳しい決断力で知られるコーウェルが率いるチームは、これまで以上に強力な組織になると予想される。これにより、フラビオ・ブリアトーレのように、チームに劇的な変化をもたらす可能性がある。
コーウェルが若手ドライバーに対してどのようなアプローチを取るかも注目のポイントだ。特に、角田裕毅のような才能に目を向ける可能性があるため、今後の動向が楽しみだ。
新たにCEOおよびチーム代表に就任したアンディ・コーウェルは、次のようにコメントした。「私はこの3ヶ月間、チームのパフォーマンスを評価してきたが、このチームの献身と努力には非常に感銘を受けた。AMRテクノロジー・キャンパスの完成と、2026年に向けての完全なワークスチームへの移行計画、さらにホンダやアラムコとの戦略的パートナーシップにより、私たちはチャンピオンチームへの道を確実に歩んでいる。これらの組織変更は私たちの数年にわたる計画の一環であり、今後の展開を非常に楽しみにしている」
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