キャデラック、インディ出身C・ハータをテストドライバーに起用

コルトン・ハータ、キャデラックF1チームのテストドライバーに就任 ― 2026年の参戦準備へ
キャデラックF1チームは、9度のインディカー優勝経験を持つコルトン・ハータがテストドライバーに就任すると発表した。チームは2026年シーズンにF1参戦を控えており、その準備の一環となる。
25歳のハータにとって、2026年はヨーロッパのレースシーンへの“再挑戦”となる。インディカーで活躍する父ブライアン・ハータの息子である彼は、2015年にヨーロッパでレース活動を開始。ユーロフォーミュラ・オープン選手権で4勝、6回の表彰台、5回のポールポジションを記録し、さらにイギリスF3にも参戦してブランドハッチで優勝を果たしている。2017年にアメリカへ戻って以降はインディカーを主戦場とした。
インディカーでの通算成績は9勝、16ポールポジション、1000周以上のラップリード。2019年にはCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で史上最年少優勝とポールポジションを獲得した実績も持つ。また、IMSAのデイトナ24時間(2019年・2022年クラス優勝)やセブリング12時間(2024年総合優勝)でも結果を残している。
キャデラックF1チームにおけるハータの役割は、先月発表されたバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスのレースドライバー体制を支える存在となる。2026年以降の参戦プログラムについては今後発表される予定だ。
ハータは次のようにコメントしている。
「キャデラックF1チームのテストドライバーに加わることができて、本当に興奮しています。これはずっと夢見てきたチャンスであり、F1参戦に向けた大きな一歩です。今はチームを強くするために全力を尽くしたいと思います」
チーム代表のグレアム・ロードンも期待を寄せる。
「コルトンはスピード、レースセンス、そして年齢以上の成熟を兼ね備えた特別なドライバーだ。アメリカを代表するモータースポーツでの経験が、我々に新鮮な視点とエネルギーをもたらしてくれるはず。アメリカのF1チームにアメリカ人ドライバーが加わることは、チームだけでなくアメリカモータースポーツ全体にとっても大きな意義がある」
キャデラックF1チームは、TWGモータースポーツとゼネラルモーターズの支援を受け、米国インディアナ州フィッシャーズ、ノースカロライナ州シャーロット、そして英国シルバーストーンを拠点に活動。2026年のF1デビューに向けて着々と体制を構築している。
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