【シガスポーツ独占インタビュー!】レッドブルF1、ヘルムート・マルコ氏との対談全容
レッドブル・レーシング顧問のヘルムート・マルコ氏はこれまで常にレースの世界に対して強い意志、そして意見を持ち続けてきた。イギリスGPで、我々シガスポーツはなんと、マルコ氏に独占インタビューをする機会に恵まれた。レースにおける彼自身の経歴、F1に対する彼の情熱、そして、角田裕毅に対する意見などについても掘り下げて伺った。以下はそのインタビュー内容である。
Q. 今年のル・マン24時間レースはご覧になられましたか?
「いいえ。」
Q. 誰が勝ったかはご存知でしょうか?
「ああ、フェラーリだ。」
Q この優勝は、ご自身がレースしていた時のことを思い出させましたか?
「いい時代だった。だが、今はF1にいる。常に先を見通していて、現在私を楽しませてくれるのはF1なんだ。」
Q 自身がレースをしていたときは、どんなカテゴリーが好みでしたか?
「私はスポーツカーレースが好きで、その次にF1だった。もっと競争力があったからね」
「スポーツカーレースではフェラーリを運転した。それから連絡は取り合っていて、フェラーリとは既に期限前契約を持っていた。」
Q 長い間記録を保持されてきましたが、自身の記録が破られるのは悲しかったでしょうか?
「いや、傷ついたりはしなかった。記録というものは破られるためにある。」
Q 自身の事故についてはどのようなことを覚えていますか?
「とても不運で痛々しいものだった。こういったことは起こる。だが再び前を向かなくてはいけない。」
Q ドライバー、またはレーシングマネージャー、ご自身はどちらだとお考えでしょうか?
「ドライバーとしての経験を持ったレーシングマネージャーだね。」
Q F1において一番感情的になったレースはズバリ?
「2021年のアブダビ。」
Q レース界を目指す人々にアドバイスがあればお願いします。
「才能はもちろん、コミットメントが必要だ。」
Q FIAによるレースへの対応に関してどうお考えですか?
「オーストリアを例にとれば、典型的な状況だ。ルールは厳しくも易しくも捉えられる。現在はレースディレクターがドイツ人であるということもあってとても厳しいと思う。だが、各チームやドライバーが満足出来るよう、我々はベストの妥協点を見つける必要がある。」
Q 『レッドブル・プログラムの父』と呼ばれていることについてどう感じますか?
「運営しているのは私だが、みんなで作り上げたと思っている。」
Q 誰のことを一番誇りに思っていますか?
「マックス・フェルスタッペン。迷わず彼だね。その次にセバスチャン・ベッテル、そしてダニエル・リカルドだ。」
Q 角田選手も海外で人気ですよね。彼ら(海外ファン)は裕毅の歌まで作っていました。なぜ裕毅はそんなに人気なのでしょうか?
「裕毅の、面白くて魅力的な人柄が大きいだろう。それに比べると、日本ではそれほど人気がないのは残念だね。」
Q 角田選手はレッドブルの風習に順応出来るでしょうか?
「彼は自制心を身につけるために、日本の風習に順応した方がいい。」
私たちはこのインタビューに応じてくれたマルコ氏に感謝する。
【プロフィール・経歴】
ヘルムート・マルコ。 1943年4月27日生まれ。オーストリア出身。元レーシングドライバー。10回のグランプリ出場経験あり。BRMとマクラーレンにドライバーとして所属。現在はレッドブル・レーシングの顧問を務める。
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