ブリアトーレ氏、デ・メオ氏の退任でアルピーヌに影響はない

アルピーヌF1チームを所有するルノーグループのCEOを退任したルカ・デ・メオ氏の決定について、フランスの自動車メーカー傘下のアルピーヌの安定性には一切影響しないと、チームの暫定ディレクターを務めるフラビオ・ブリアトーレ氏が日曜日、ロイター通信の取材に対して明言した。
かつてベネトンとルノーF1チームを率いた経験を持つブリアトーレ氏は、約1年前にデ・メオ氏のエグゼクティブアドバイザーとしてフォーミュラ1の世界に復帰を果たした。オリバー・オークス前チーム代表の辞任を受けて以降、同氏がチームの指揮を執っている状況が続いている。
現在コンストラクターズチャンピオンシップで10チーム中最下位に沈むアルピーヌについて、ブリアトーレ氏は売却前にチームのパフォーマンス向上を図る責任を負ったという見方については否定的な姿勢を示した。
モントリオールで開催されたカナダグランプリ終了後、デ・メオ氏の退任がチームにどのような変化をもたらすかという質問に対し、ブリアトーレ氏は「絶対に何も起こらない」と断言した。
さらに同氏は「私にとっても何も変わっていません。私にとってもチームにとっても、彼の新しいポジションを祝福している」と付け加え、デ・メオ氏の新たな門出を祝福する言葉を述べた。
アルピーヌは来シーズンからメルセデス製エンジンを使用することが決定している。これは、ルノーが昨年9月にパリ近郊のビリ・シャティヨン工場でのエンジン生産終了を決定したことを受けての措置となる。現在、ルノーエンジンを使用するチームはアルピーヌのみとなっている状況だ。
興味深いことに、このチームにはハリウッドの人気俳優ライアン・レイノルズが投資家として参画しており、さらにNFLのスーパースターであるパトリック・マホメス選手やトラビス・ケルス選手も投資家として名を連ねている。
デ・メオ氏は昨年10月の時点で、ルノーがエンジン生産に年間最大2億5,000万ユーロ(約2億8,900万ドル)の費用を投じている一方、他メーカーからエンジンを購入すれば2,000万ドル未満のコストで済むと説明していた。この大幅なコスト差が、エンジン生産終了という経営判断の背景にあったとみられる。
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