バスール代表、2026年はハミルトンの反撃に期待「すべてを理解した状態で臨める」
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、ルイス・ハミルトンが苦戦を強いられた2025年シーズンを経て、2026年には状況が好転すると確信している。その理由について、バスール氏が説明した。
ハミルトン自身、フェラーリ移籍初年度となる2025年が簡単なシーズンにならないことは理解していた。12年間在籍したメルセデスを離れ、新しい環境、新しいマシン、そして異なるチーム文化に適応する必要があったからだ。しかし、7度の世界チャンピオンである本人にとっても、これほど厳しい戦いになるとは想定外だったはずだ。
シーズンを通して、ハミルトンが明確な結果を残したのは一度だけだった。中国GPのスプリントでポールポジションを獲得し、そのまま優勝。しかし、グランプリの決勝レースでは、勝利はおろか表彰台にも一度も届かなかった。最終的にはチームメイトのシャルル・ルクレールに86ポイント差をつけられ、シーズンを終えている。

終盤戦の内容も厳しかった。ラスベガス、カタール、アブダビの3戦で予選Q1敗退を喫し、カタールGPのスプリント予選でも最初のセッションで姿を消した。この結果を受け、ティフォシの間では「2026年も苦しい戦いが続くのではないか」という不安の声も広がり始めている。
しかし、バスール氏はそうした見方を否定する。イタリアの放送局『スカイ・イタリア』に対し、次のように語った。
「2026年は、より良い状態でシーズンを迎えることができる。ルイスは今やチームをよく理解しているし、我々も1年前よりはるかに彼のことをわかっている。彼はチームのすべてのソフトウェアやツールを把握しており、それがパフォーマンスに必ず反映されるはずだ」
環境への適応に時間を要した初年度を経て、ハミルトンとフェラーリは互いを深く理解する段階に入った。バスール氏は、その積み重ねこそが、2026年シーズンでの巻き返しにつながると見ている。
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