「正直、タフだった」ガスリー、チームメイトのオコンとのシーズン序盤を振り返る
アルピーヌのピエール・ガスリーが、2023年シーズン序盤に起きたエステバン・オコンとの劇的な衝突について口を開き、”最悪のシナリオ”だったと語った。
ガスリーは冬にアルファタウリから移籍し、オコンのチームメイトとしてアルピーヌの一員に加わった。ふたりはカート時代に戦った経験があり、緊迫した場面もあった。
今シーズン3戦目、オーストラリアGPのリスタートで衝突し、2台がその場でリタイアするという不運なアクシデントに見舞われたのだ。
5番手を走行していたガスリーは、アルバート・パークのターン1でフェルナンド・アロンソのアストンマーティンとの接触を避けるためにコースアウト。コースに戻った際にオコンと接触。共にリタイアとなってしまった。
先日、ポッドキャスト『Beyond The Grid』に出演したガスリーは、この一件を振り返って次のように語った。
「正直、大変だった。帰りの飛行機では、ただ悲しかったよ。僕にとってはチームでのシーズン3、4戦目だったし、フェラーリやメルセデスと戦っていたからね。」
「ルイスとフェルナンドが2、3秒先にいて、表彰台は目前だった。すべての仕事と努力を終えて、チームとして0ポイントでオーストラリアを終えるというのは最悪のシナリオだった。」
「レース中の出来事だった。ただ、2人ともあのような結果になってしまったことは非常に残念だ。あの日、彼が失った5位という順位よりも、僕の方がはるかに多くのものを失った。」
「僕たちは話し合った。パリに行き、ローラン・ロッシ(当時アルピーヌCEO)と話をした。彼は自分の意見を持っていたし、僕も自分の意見を持っていた。チームメイト間では、もう少しマージンを取ることで合意したんだ。僕たちは前に進むことにして、握手を交わした。」
「彼があそこにいたとは知らなかった。彼にはもっと違うやり方があったのでは?と思う。あったかもしれないけど、結局はそういうことになった。僕たちは問題なかったし、次のレースに向けてベストを尽くすために仕事に集中した。」
ガスリーとオコンの関係はメルボルンでのドラマを乗り越え、チームメイトのふたりは今シーズン合計で120ポイント、コンストラクターズで6位を獲得した。
今後のチーム内の状況について、ガスリーは次のようにコメントした。
「チームがパフォーマンスを発揮するためには、健全な環境で仕事をする必要がある。ドライバー間に不健全なライバル関係があってはならない。それは僕も自覚しているし、気をつけたいと思っていることだ。」
「また個人的には、エステバンとの付き合い方を管理している。もし、エステバンが僕を自分の輪に迎え入れなくて、それが彼のやり方なのであれば構わない。僕が必要とする方向へチームを押し進めることで、彼からもっと多くのものを引き出せるとわかっている。」
「だから、今の関係でまったく問題ない。うまくいっていると思う。僕には僕ののスペースが必要だし、彼にも彼のスペースが必要で、みんなそれを尊重している。僕らふたりは、ドライバーに対してリスペクトを持っている。結局のところ、僕は勝ちたいし、彼も勝ちたい。それを実現させるために、僕たちは手を取り合わなければならない。」
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