ノリス、アブダビで完璧な初日も「まだ喜ぶ段階ではない」と慎重姿勢崩さず
アブダビGPの金曜フリー走行で圧倒的な速さを見せたマクラーレンのランド・ノリスだが、タイトル決戦を前に浮かれることなく、終始慎重な姿勢を保った。
現在ドライバーズ選手権トップのマクラーレン勢は、マックス・フェルスタッペンに12点、オスカー・ピアストリに16点の差をつけ、初の世界タイトル獲得に王手をかけている。
ノリスは週末序盤から際立つパフォーマンスを披露。FP1ではわずか0.008秒差でフェルスタッペンを上回り、FP2ではその差を0.3秒以上に拡大。ヤス・マリーナ・サーキットで最速の一日を過ごしたと言っていい内容だった。
それでも、ノリスは「まだ満足には程遠い」と引き締める。

「今のところすべてが順調に進んでいるけれど、まだクルマにもう少し欲しい部分がある。完全に満足しているわけではないし、完全に自信があるわけでもない」と走行後に語った。
シーズン最終戦まであと2日。初タイトル獲得が懸かる状況にもかかわらず、ノリスは冷静そのもの。
日曜は“すべてが1レースで決まる”決戦であり、わずかなミスが一年の努力を無にする可能性がある。
「いろいろ試しているところで、クルマについて理解すべき点もある。一晩でさらに改善できることを願っている」
ノリスは決勝で3位に入れば、フェルスタッペンやピアストリの順位に関わらずタイトルを獲得できる。しかし、11勝を誇る26歳は何も保障されていないことをよく理解している。
「今日は悪い日じゃなかったし、ポジティブな一日だった。でも予選が近づくにつれて状況はもっと厳しくなる。だからまだ興奮するような段階ではない」
完璧な初日を過ごしながらも、ノリスはあくまで謙虚に地に足をつけ、タイトルへの最終ステップに集中している。
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