【イギリスGP】フェルスタッペン、スピンも5位入賞―「雨がなくてもペースはなかった」

マックス・フェルスタッペンは、イギリスGPでレッドブル・レーシングが7月5日(土)にマシンのダウンフォースを減らすセットアップを選択した際、雨の影響を想定していなかったことを明かした。
フェルスタッペンは、土曜日の予選でポールポジションを獲得した。縮小されたリアウィングを装着したRB21は、コーナリング性能を維持しつつ、ストレートでの最高速度を活用できるようになっていた。
しかし、このセットアップには代償があった。ウェットコンディションでの安定性が犠牲となったのだ。7月6日(日)の決勝では、その影響が顕著に表れた。フェルスタッペンはマクラーレン勢のペースに追いつけず、セーフティカー後にはスピン。そこから挽回したものの、最終的に5位でフィニッシュした。
レッドブルのレースレポートで、フェルスタッペンは自身のレースについて「素晴らしいレースではなかった」と振り返った。「こんなに雨が降るとは思っていなかった。夜中に予報が雨に変わり、我々には不利な展開になった。ドライコンディションを想定したリアウィングでは対応がかなり難しかった」
さらに「常にダウンフォースが足りず、高速コーナーではマシンのバランスを取ることができなかった」と説明した。「スピンしたことでリスタート時に順位を大きく落とした。スピードを出そうとしただけなのに、何が起きたのか正直わからない。それでも5位でフィニッシュするために全力を尽くした」と振り返る。また「雨がなかったとしても、十分なペースはなかった」とも述べた。
「マシンの感触も良くなく、レース中はあまり気持ちよく走れなかった。ただ、ニコ(ヒュルケンベルグ)が初めて表彰台に上がる姿を見られて嬉しかった。彼は今夜、きっとパーティーに行くだろうね」
そして最後に「次戦のスパはステップアップの機会だし、僕のお気に入りのサーキットでもある。少しは良くなることを願っている」と語った。
レッドブルの代表、クリスチャン・ホーナー代表も「我々は天候を読んで、ドライコンディションに賭けていた。しかし実際には雨が降り、ダウンフォースの少ない状態では、スピードを出すのはほぼ不可能だった。フェルスタッペンは本当によくやってくれた」と語った。スピンについては「何が起きたのかはわからないが、ポジションを取り戻そうとしたときに発生した」と結論付けた。
この結果により、フェルスタッペンはシルバーストーンで2位となったチャンピオンシップ首位のオスカー・ピアストリとの差をさらに広げることとなった。
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