【メキシコGP】セルジオ・ペレスにとって特別な週末が始まる！
「この2つの週末（オースティンとメキシコシティ）は僕にとって最も重要な週末で、僕を応援してくれる人たちが最も多い場所だ。」
この2つの週末は、ペレスのF1における将来にとっても重要だ。
レッドブルのセルジオ・ペレスは2024年末までの契約を結んでいるが、それ以降もレッドブルにとどまる資格があることを証明しなければならないという大きなプレッシャーにさらされている。
日本GPとカタールGPの週末は、本人も認めるように非常に残念なものだった。ミスだらけの2レースで獲得したポイントはわずか1ポイント。3度のワールドチャンピオンに輝いたチームメイトのマックス・フェルスタッペンは同じマシンで両レースを制した。
オースティンの前、ペレスはミルトン・キーンズにあるレッドブルのシミュレーターで多くの時間を費やし、エンジニアたちとともに、シーズン開幕時に4戦2勝を挙げたフォームがどこに行ってしまったのかを理解しようと努めた。
「シミュレーターでは多くのことを学び、理解することができた。」とペレスは語った。
オースティンでの彼の走りは、それを示唆している。5位（2位でフィニッシュしたライバル、ルイス・ハミルトンが2位で失格となったため4位）はまだ十分ではなかったが、スプリントの週末であり、より良いセットアップを行うためのプラクティスセッションが1回しかなかった週末において、正しい方向への一歩を踏み出したと言える。
今週末のメキシコGPでは、予選と決勝の前に3回のプラクティス・セッションでマシンに磨きをかける従来のスケジュールに戻る。
ペレスにとって今季はF1参戦13年目で、グリッド上で最も経験豊富なドライバーのひとりに数えられる257戦のグランプリウイークを記録している。まだ33歳という若さではあるが、その経験が、キャリアの難しい局面を乗り越える助けになっているのだと彼は言う。
「僕は物事を後回しにして、そこから学ぶのが得意なんだ。すべてを無視するのはよくない。自分がコントロールできること、変えられることにエネルギーを注ぐようにすることだ。あとは気にしないことだ。」
「もちろん準備はしっかりしてそれを最大限に発揮できるようにする。これが僕の仕事なんだ。だから、物事がうまくいかないと、イライラしてしまう。」
チーム代表のクリスチャン・ホーナーやモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコをはじめとするレッドブルのマネジメント陣は、ペレスの調子の落ち込みに追い打ちをかけるように熱を上げ始めたと見られている。肩にかかる期待について話すと、ペレスは椅子の取っ手をより強く握ったが、その口調は変わらない。
「良いリズム、良いゾーンに入れるようにすることだ。クリスチャンは、僕たちが抱えている限界に気づいている。」
ホーナーは今シーズンの残りの目標を設定したのだろうか？
「目標は何もない。シーズンを最高の形で終えることがすべてだ。」
「チームからの適切なサポートは大きな助けになる。エンジニアもメカニックも、サポートが必要なときにはみんな協力してくれた。みんな一緒に成功したいと思っているんだ。」
具体的な目標は設定されていないかもしれないが、今季18戦中17勝を挙げているマシンを使っていることを考えれば、ドライバーズランキングで2位を獲得できなければ、2024年以降もレッドブルにとどまる可能性は低くなる。しかし、シーズンオフは自分自身をリセットし、来年はより強く、より安定したドライバーとして戻ってくるための休息にはなるだろう。
フェルスタッペンを視界にとらえ、チャンピオン争いに肉薄していたシーズン序盤の調子を取り戻すにはどうすればいいのだろうか？
「いいシーズンの終わり方が必要だ。ギャップを可能な限りで縮めて、良いペースを見つけたい。数レース迷ってしまった。自分のペースが戻るだけでも助かるよ。」
今でもF1のレースを愛しているかと尋ねられたペレスは椅子のハンドルを握る力を緩め、即座に答えた。 「ああ、そうだね。たとえ厳しいときでも。それはチャレンジなんだ。」
「勝っていても、苦境に立たされていても、挑戦は止まらない。常にさまざまな挑戦がある。思い通りにいかない時は辛い。」
「でも同時に、素晴らしい瞬間でもある。中盤のチームにいるよりも、このポジションにいる方がいい。こういったプレッシャーはないだろうけど、状況が違うんだ。ここにいれば、プレッシャーも違うけど、楽しさも違う。」
「今でもすごく楽しんでいるよ。多くのことが必要だけど、僕はキャリアの中でいい年齢、いい瞬間にいると思う。」
更にペレスははこう付け加えた。「こういうプレッシャーの中にいると、自分がどう振る舞うか、どう対処するか、自分自身をより深く知ることができるからね。僕は素晴らしい経験をさせてもらっている。」
今週末のメキシコGPでは、観衆のほとんどが彼の名前を唱え、応援を惜しまない。過去2年、彼はいずれも3位入賞を果たしており、そのためフォロ・ソル・スタジアムはパーティーのような雰囲気に包まれている。
期待に胸を膨らませる観衆が期待する勝利を手にするために、彼は何をすべきなのだろうか？
「オーバーテイクが難しいので、良い予選結果が重要だ。1コーナーへの進入でショットを決めることも出来るかもね。」
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