モナコGP継続決定!
FIA(国際自動車連盟)は、F1世界選手権のカレンダーが承認されたことを発表。 モナコGPは2025年まで開催決定と嬉しいニュース。
9月20日火曜日に、モナコGPの3年契約更新が発表された。これで少なくとも2025年までは開催が確定。
モナコGPの継続決定と新しく加わったラスベガスGPが目玉となるカレンダーには、史上最多の24戦が組まれている。ラスベガスGPについては後ほど詳しく説明しよう。
モナコGPを主催するモナコ自動車クラブ (ACM) と、F1との交渉が平行線であったことから、モナコGPが2023年以降継続されるかどうかが懸念されていた。
モナコGPは現代のF1の需要に相応しくないといった批判的な声が近年高まっている。
F1とモナコ自動車クラブ交渉項目全リスト:
· 時代遅れなサーキット。現代のF1カーは以前と比べて高速化、また車幅も大きくなっているのでモナコサーキットでは手狭だ。モナコのサーキットは、1929年に初めてレースが行われた頃からほぼ変わっておらず、オーバーテイクはほぼ不可能なコースだ。バッファーゾーンのためのスペースもないため、安全対策も制限されている。しかし、サーキットに変更を加えるという要求は、ACM によって却下された。
· 昔からの契約に則り、モナコは他のレース主催者がF1に支払っている金額の半分しか支払っていない。しかし、この増額もモナコ自動車クラブは拒否している。
· モナコは、現在ではF1によって管理される国際映像の管理を行っている唯一のレースである。モナコ側がコントロールする映像パッケージは、他のグランプリレースよりも見劣りすることで、世界のメディアから不満を買っている。
· スポンサーシップの扱いについても問題がある。モナコ自動車クラブは、ロレックスやハイネケンなどのF1の既存のスポンサーと、独自のスポンサー契約を結んでいる。例えば、タグ・ホイヤーはモナコ グランプリの公式スポンサーであり、F1と長年パートナーシップを結ぶロレックスは良い気がしないであろう。
これらの核心的な問題に加えて、対処する必要があるマイナスポイントがいくつかある。
まずモナコのパドックの狭さ。香港の都市開発プロジェクトのように窮屈な配置であること、ホスピタリティ施設からガレージ施設まで毎日長い距離を走らなければならないチームやドライバーにとっては不便である。
ジャーナリストの観点からは、メディアセンターも同様に酷いものであると言わざるを得ない。メディア向け設備は居心地が悪く、何十年も改装されていない。食べ物を提供するケータリングが存在しないことも、世界でも有数の富を誇る都市として恥ずかしいことである。
ファンにとっては、限られた公共交通機関しかなく、深夜運行の無い現状は好ましくない。モナコの宿泊施設は一般層には手が届かない価格のため、これも非常に不便である。ほとんどのファンは、ニースやマントンなど、モナコから離れた街に宿泊を余儀なくされ、不便な公共交通機関に頼らざるを得ない。
自家用車で行く勇気がある人にとっては、モナコの限られた駐車スペースをめぐって、エンドレスな交通渋滞が待ち受けている。しかもモナコの駐車料金は、モナコからミラノまでの片道航空券と同じくらい高額になる可能性もある。
皮肉なことに、これらの否定的な側面によって、筆者も含めて、世界中のファンはモナコGPを心から楽しむことができない。
モナコは今も「F1珠玉のグランプリ」であり、これほどの威信、歴史、魅力を味わえるグランプリは他にない。また、レースをモナコほど直近で観戦出来る場所も世界にも類を見ない。
ドライバーも、モナコで得られる挑戦、興奮を愛してやまない。イギリスの伝説、サー・ジャッキー・スチュワートは「モナコをドライブすることは、リビングルームの周りをプッシュバイクを全速力で運転しようとするようなものです。」と語った。
F1グループのCEOステファノ・ドメニカリは、公式会見にて、次のように語った。
「2025年までモナコでレースを行うことを発表できて嬉しく思います。また、5月28日に開催される来年のチャンピオンシップで、この有名な公国の路上に戻ってくることに興奮しています。この(契約)更新に関わったすべての人、特にモナコ大公アルベール 2 世公殿下をはじめ、ミシェル・ボエリ モナコ自動車クラブ会長、そしてチームの皆さんに深く感謝します。今後のパートナーシップの継続の為にも、来シーズンモナコに戻ってくることを楽しみにしています。」
一方のモナコ自動車クラブの会長であるミシェル・ボエリ氏は、「F1世界選手権開催に関して、数ヶ月の交渉の末、私たちはF1と3年間の契約を結び、更新される可能性が高いことを発表できることを誇りに思います。2023年のF1モナコ グランプリは、2023年5月28日の日曜日に開催されます。」と述べた。
発表後は、F1界全体が安堵のため息をついた。しかし、F1とモナコ自動車クラブの交渉が、上記の大いに必要とされている改善をもたらすかどうかはまだ分からない。いずれにせよ、弊社Hersey Shiga Sportsでは、早速モナコ行きの飛行機を予約して、モナコの優雅な客室から最新レポートをお届けする心構えは万全だ。是非2023年のF1シーズンもご期待いただきたい。