【ジェッダ解説】RBの期待外れの苦しいパフォーマンスは見るに堪えない
金曜日にRBの角田裕毅が予選で素晴らしいパフォーマンスを見せたことで、ジェッダでのポイント獲得が期待された。しかし、VCARB 01はその限界を見せつけ、レースではまったく期待外れのパフォーマンスとなった。
角田は9番手スタートで14番手。チームメイトのダニエル・リカルドはさらに悪く、14番手スタートで16位。新たなビッグタイトルスポンサー、新経営陣、レッドブルレーシングとの緊密な協力体制など、2024年に向けて大きな期待を寄せていたチームにはふさわしくない結果だ。
サウジアラビアGPでの角田のレース展開は、ほぼバーレーンGPに似た形のものになってしまった。予選は好調だったが、決勝ではマシンの弱点が露呈し、次々とポジションを落としていった。ただひとつ違うのは、今回は角田とリカルドの間に内部抗争がなかったことだ。リカルドは週末を通して競争力が足りなかったのだ。
角田はレース中、前のマシンをオーバーテイクしようとして何度かミスを犯した。その結果、タイヤを使い果たし、ポジションを落としてしまったのだ。ご存知のように、新時代のグラウンドエフェクトカーでは、中盤にこれほど接近したマシンがひしめく中でミスを犯す余地はほとんどない。
角田裕毅、サウジアラビアGP後にアンセーフリリースでペナルティ
「今日は難しいレースだった。前のマシンをオーバーテイクしようとして、後ろのマシンに抜かれてしまった。」
「今日はペースとグリップに苦しんだ。ドライビングが難しかった。」と角田は語った。
ダニエル・リカルドも同様にレースパフォーマンスに苦しんでおり、レース終盤には集中力を欠くミスさえあった。
「タフなレースだったし、全体的にタフな週末だった。ほぼ全員がピットインしたセーフティカーの間にピットストップが遅れてしまい、終盤の数周でミスをしてターン1で縁石にぶつかってスピンを喫してしまった。」とリカルドは説明した。
今シーズン2回のグランプリを終えて、VCARB 01は2024年において今のところ期待外れだったと言わざるを得ない。ジェッダに持ち込んだ新しいアップグレードパッケージは明らかに機能しなかった。
ピーター・バイエルとローラン・メキースを中心とする新しいチームマネジメントがシーズン前に大々的に宣伝を行った後、アルファタウリが2023年に苦しんだのと同じような弱点、グリップの低さ、ドライビングの難しさなどが現れている。
全く異なる2つのコース特性によって、チームはまだマシンの強みを見つけられておらず、弱点の主な原因は2023年から引き継がれてしまっている。レース戦略の選択ミスやチームオーダーのミスもあり、次のメルボルンと鈴鹿に向けて楽観視することは難しいかもしれない。
だが、少なくとも角田はサウジアラビアGP後に前向きな発言を残している。
「ポジティブな面としては、予選は好調だったし、決勝のペースを見て、なぜあれほど苦戦したのかを考えたい。今日は改善できる点があったから、それを調べて今後のために生かしたい」
エンジニアたちは、VCARB01はまったく新しいマシンと改良されたメカニカルプラットフォームを使っているため、明らかに「若さゆえの問題」を抱えていると指摘する。彼らは、チームがシーズン中に大規模なアップグレードパッケージを計画していることを指摘しているが、今のところこれらのアップグレードはうまくいっていない。
レッドブルの資金とレッドブルレーシングとの緊密な協力関係のおかげで、RBは2023年末のようにシーズン中にマシンを改良する可能性を持っている。今回のビザ・キャッシュアップRBが、2024年中にもっと早い段階で改善を見せてくれることを期待したい。
【関連記事】
- 角田裕毅「Q3進出は間違いなくハッピーだ」
- 【サウジアラビアGP水曜日】プレスカンファレンス – Shiga Sports
- 角田、レッドブル昇格を見据え感情のコントロールの必要性を認める – Shiga Sports