ウィリアムズ予選失格、角田は13番手スタート【シンガポールGP】

2025年F1シンガポールGPの予選で、ウィリアムズのアレックス・アルボンとカルロス・サインツが技術規定違反により失格処分を受けた。
両ドライバーは予選でそれぞれ12位、13位につけていたが、予選後のFIA車検でリヤウイングが規定に適合していないことが判明。FIA F1テクニカルデリゲートのヨー・バウアー氏によると、「リヤウイング外側部分の上部可動エレメントが、規定の最大ギャップ85mmを超えていた」とのことだ。
この違反は、DRS(ドラッグ・リダクション・システム)に関する技術規定第3.10.10 g項に抵触しており、「DRS作動時、リヤウイングの2セクション間の隙間は9.4mm以上85mm以下でなければならない」と定められている。
FIAの調査結果とスチュワードの判断
スチュワードは、「チームによる事前測定では規定内とされていたが、FIAによる公式測定で規定を超える隙間が確認されたため、両車は失格とする」と報告。チームは測定手法や精度を争わず、FIAの判断を全面的に受け入れた。
ウィリアムズの声明
ウィリアムズのチーム代表ジェームズ・ボウルズ氏は、失格に対して次のようにコメントした。
「予選後の車検で両車のリヤウイングが不適合と判定され、アルボンとサインツは失格となりました。チームにとって非常に残念な結果ですが、FIAの判断を受け入れます。
この週末はポイント獲得のチャンスがあります。明日は最後尾から全力で戦い、再発防止のためプロセスを見直します。」
なお、ウィリアムズのダブル失格は、前戦アゼルバイジャンGPでハースのエステバン・オコンが予選失格となった事例に続くものだ。オコンも同様にリヤウイングが車検で規定違反と判定されていた。
今後の展望
ウィリアムズは、この失格を受けてチーム内の車両チェックプロセスを強化するとともに、ドライバー陣が後方グリッドから挽回できる戦略を練り直す必要がある。
シンガポールGPは残り少ないナイトレースの一つであり、気温や湿度など過酷な条件が加わるため、レース本戦での逆転ポイント獲得に注目が集まる。果たして、この逆境でも”幸運のユニコーン”はウィリアムズを導くだろうか。
これにより、決勝グリッドにも変化が起こる。予選Q2敗退の角田裕毅は、15番手から13番手スタートになる。
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