角田裕毅「マシン差より自分に集中」【アメリカGP】

角田裕毅 アメリカGP
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今週、アメリカGPが開催されるオースティンに姿を見せた角田裕毅。その表情には笑顔とともに、どこか余裕が感じられた。恒例となっている“アメリカ入国時のトラブル”について問われると、「いつも通りだよ」と冗談を交えて返答し、和やかな雰囲気でメディアセッションが始まった。だが、話題がシーズンの振り返りに移ると、角田は一転して真剣な表情を見せた。

「かなりの進歩を見せてきた」

今シーズンについて振り返り、角田は、特にレースペースの面で「シーズン序盤とは状況がまるで逆転した」と語る。

「ここ数戦で、ロングランは本当にポジティブになった」と振り返る。
2戦前までは、ロングランでのペースはおそらく最悪のレベルだった。でも今はほとんど逆になった。ロングランは本当にポジティブだ。あとは週末全体をうまくまとめるだけだね」

角田は、全体的な成長には手応えを感じつつも、「完璧な週末をまとめ上げること」がまだ足りない部分だと認める。
「ロングランのペースはある。あとはそれを週末全体にまとめ上げること。
まだ結果として十分に見せられていないけれど、方向性は確実に良くなっている」

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予選とウォームアップでの苦戦について

角田は最近、ショートランとタイヤのウォームアップに課題を感じていると明かした

「ここ2戦は特にウォームアップで苦労した」と説明する。
「このマシンでは少し違うアプローチが必要で、最初のころはちょっと遅れを取っていた。でも、改善のヒントは見えてきた」

また、彼はこの数か月を「本当に大変だった」と振り返る。
「マシンの挙動やタイヤの扱いに苦戦して、何戦も改善が見えなかった。でも、ここ数戦で自分の中でも何かが変わった。
自分が望んでいたレベルに、もしくは少しそれ以上に到達できたと思う」

フェルスタッペンとのアップグレード差

「マックスと同じフロントウイングを使っているのか?」という質問に対し、角田は次のように答えた。

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「細かい違いはあるけど、スパの頃に比べたらかなり近い。シンガポールの新パッケージは数字上は小さな違いでも、暑い環境では明確に効果があった」

さらに、予算制限下での開発には理解を示す。
「今はマシン差より自分自身の改善に集中している。比べるよりも、自分のベストを引き出すことにフォーカスしている」

シンガポールでの慎重なスタート

シンガポールGPについて角田は、「これまでの数戦の流れもあり、少し慎重になりすぎた」と振り返った。

「シンガポールは常に追い抜きが難しい。攻めたかったけど、結局少し守りに入ってしまった
どのコーナーでもインかアウトを狙ったけど、ブレーキが早すぎて、ポジションを失ってしまった。
これはウォームアップやブレーキングの自信にも関係していると思う。次は改善するよ」

それでも角田は前向きだ。
「F1を始めてから、僕は常に“順位を守る”より“上げる”レースをしてきた。
今回も学びになったし、次はもっと良い走りができると思う」

着実な成長のシーズン

角田は現実的な視点を保ちながらも、自身の進化に確かな手応えを感じている。

「全体的に見れば、期待していたレベルに戻れたと思う。いくつかのレースではそれ以上のパフォーマンスも出せた。毎戦、新しい学びがある。まだ完璧ではないけど、確実に正しい方向に進んでいる」

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