「少し未熟だった」リカルド、バーレーンGPチェッカー後の角田とのやり取りについてコメント
RBドライバーの角田裕毅とダニエル・リカルドがレース終盤にチームオーダーによりポジションを入れ替えたことで、バーレーンGPのチェッカー後に緊張が走り、クールダウンラップでは両者が接触寸前の場面も見られた。
終盤でスワップを受けた角田がクールダウン走行中にリカルドに接近
全57周のうち52周目、角田はハースのケビン・マグヌッセンと12番手を争っていた。だがRBはハードタイヤを履く角田に対してソフトタイヤを履いていたリカルドにポジションを譲りマグヌッセンを攻略するように指示を出した。
チームに「ふざけているのか」と聞いた角田は結局道を譲ったが、結局、リカルドもハースをパスすることができず、角田の前の13番手でチェッカーを受けた。
チェッカーフラッグが振られた後、フラストレーションを露わにした角田はターン8でチームメイトに急接近し、リカルドのRBにぶつかりそうになりながらトラックに戻った。リカルドはチーム無線でエンジニアのピエール・ハメリンにこう伝えている。「なんだよこれは。黙っとくけど、彼はどうかしてるよ。」
後に『F1 TV』のレース後番組で、この出来事をどう受け止めたか尋ねられたリカルドは、次のように答えた。「分からないよ。無線で冷静になろうとしたんだけどね。ちょっと未熟だったかな。今はとても分別があるけど、未熟と呼ぼう。」
この場面についてはレース前に話し合っていた
「(裕毅は)明らかにチームオーダーに不満を持っているけれど、実際のところ、これはレース前に話し合った事なんだ。僕がレース終盤にソフトを使う可能性が高かったから、彼は僕が終盤にペース的に有利になる可能性があることを知っていた。そしてチームから指示が有れば、スワップが起こる。」
はじめ、角田は一周のあいだポジションを維持し、最終的にリカルドに道を開けたが、皮肉を込めて「みんな、ありがとう」と付け加えた。そしてリカルドは、チームメイトがもっと早く前に出ていればマグヌッセンをパスするチャンスがあったと思うかという質問に答えた。
「確かに、もっといいチャンスがあったと思う」とリカルドは答えた。「ソフト(タイヤ)は周回を重ねるごとに徐々にタレてくるから、使えるときに使わないといけない。トラフィックが多ければ多いほど、どんどん劣化していく。1周1周が大事なんだ。」
「最終的に、今日はポイントを獲得できるポテンシャルではなかったと思う。ケビンをパスできたかもしれないし、周に近づけたかもしれないけれど、現実的だったのはそこまでだ。ただ今シーズンは長いから、万全を期す必要がある。これからチームに戻ってミーティングをして、大人になってこの件を見つめて、ジェッダに向けて前を向かなくてはいけない。」
角田「正直、話したくもない」
一方、角田はレース後の状況についてこう語った。「正直なところ、その件については話したくもないよ。」
「とにかくポイント圏外で戦っていた。マグヌッセンをオーバーテイクして、サイド・バイ・サイドになったのに、最後の数周でマシンを入れ替えられてしまった。正直、理解できない。見返す必要があるよ。でも結局、ダニエルもオーバーテイクできなかったんだから。もうしょうがないね。」
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