ラッセル、冷却の問題に阻まれるも、マシンのポテンシャルを主張

バーレーンGPの決勝レースでメルセデスのジョージ・ラッセルは「重要な警告」に阻まれ、5位でレースを終えた。3番グリッドから見事な逃げを見せたラッセルは、2周目にシャルル・ルクレールをオーバーテイクし、フェラーリはメルセデスのライバルについて行くことができなかった。

2周目での好オーバーテイクからの失速

しかし、その有望なスタート後からラッセルはオーバーヒートに見舞われ、リフト&コースト(早めにアクセルを抜く走行)を余儀なくされ、ラップタイムだけでなくポジションも失った。セルジオ・ペレスが最初にメルセデスを抜き去り、カルロス・サインツ、ルクレールも抜き返して5位でチェッカーを受けた。後ろからはマクラーレンからもプレッシャーをかけられる展開となった。

「シャルル(ルクレール)をうまくパスすることができて、この調子で行こうと思ったんだ。」と語るラッセル。「だけど2番手に上がったとたん、ステアリングホイールに大きな赤い警告が表示された。エンジンの冷却にトラブルがあったことがわかったんだ。」

エンジン冷却に問題

「パワーを落とさなければならず、1ラップに0.5秒もロスしてしまった。特にレース序盤で、まだ経験したことがなかったから、どうしてこうなってしまったのかよく理解できていない。」

「それ以降はポジションを守りようがなかったんだ。表彰台にはもう少しで手が届かなかったかもしれないが、言ったように、それが大きな影響を及ぼしてしまった。」

ルイス・ハミルトンも信頼性の問題に苦しんでおり、FP2で夕方のコンディションで好調な走りを見せ、大きな期待を持ってレースに臨んでいたメルセデスにとっては、厳しい一夜となった。

冷却の問題は事前に指摘されず

FP2では1周のペースもレースシミュレーションのペースもよく、コンディションも通常よりずっと涼しかったため、オーバーヒートが決勝で問題になる可能性については誰も口にしなかった。

決勝当日、路面温度はプラクティス中の最高気温35度よりはるかに低い25度前後で推移していた。にも関わらず、メルセデスの敗因はオーバーヒートであったと分かっている。

「もっと大きなボディワークを装着すれば、問題は解決しただろう」とラッセルは述べた。「しかし、なぜあの車体を選んだのか、なぜ冷却がこれほどまでに課題となっているのかを理解する必要がある」とラッセルは続けた。

次戦までに改善できるか

「もしかしたら、僕たちの予測やシミュレーションが少し間違っていたのかもしれない。コンディションが変わり、風向きが変わったことが影響したのかもしれない。それにしても残念だった。クルマにはポテンシャルがあるのに、今日はそれを発揮できなかった。」

来週末のサウジアラビアは、バーレーンよりも気温が高くなり、まったく違った展開になりそうだ。メルセデスには、問題点を完全に理解し、ラッセルがW15に存在すると強く主張していたポテンシャルを開花させるために、来週末に正しい結果を出すための数日しか残されていない。

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