マット・ハーマン、ウィリアムズに加入

ウィリアムズは、オーストリアグランプリを前に、F1で高度な経験を持つ5人のエンジニアと新しい情報・分析ディレクターの加入を発表した。これらの新しい採用者の中には、アルピーヌの元テクニカルディレクターであるマット・ハーマンが含まれており、ウィリアムズではデザインディレクターのポストに就くという。また、アルピーヌの元パフォーマンス責任者であるリチャード・フリスも加わる。

ウィリアムズでは、マット・ハーマンはパット・フライ（アルピーヌで一緒に働いていた）と再び協力し、8月のF1夏休み後から新しい役割を開始する。最近までアルピーヌのテクニカルディレクターを務めていたハーマンは、24年間のF1キャリアの中で、ルノー、メルセデス、メルセデスのパワーユニット部門でも働いた経験がある。

彼はメルセデスでコンストラクターズおよびドライバーズタイトルを獲得した5台の車両に携わり、さらにルイス・ハミルトンがマクラーレンとブラウンで初のドライバーズタイトルを獲得し、2009年チャンピオンのジェンソン・バトンを支えたパワーユニットにも関わっていた。

ハーマンだけでなく、ウィリアムズは他の4人の重要な人材の加入も発表している。ファブリス・モンカデは7月1日からチーフIT担当エンジニアとしてチームに加わる。

フェラーリの元パフォーマンス分析責任者であるモンカデは、F1における現代的なラップシミュレーションの先駆者であり、メルセデスでは2台の優勝車両に携わった。また、17年間のスポーツキャリアの中で、マクラーレン、ザウバー、BMWザウバーでも働いた経験がある。

ファン・モリーナは7月15日からチーフエアロダイナミシストとしてウィリアムズに加わる。以前はハースの主任エアロダイナミシストで、レッドブルでの在籍中に3回のダブルチャンピオンシップを獲得した。4月にエアロダイナミクス責任者に昇進したアダム・ケニオンの下で働くことになる。

スティーブ・ウィンスタンリーはチーフエンジニア（複合材料・構造）に任命され、設計部門内の構造部門を指揮し変革する。彼はF1で22年の経験を持ち、そのうち14年はレッドブルで6回のダブルチャンピオンシップシーズンに貢献した。

リチャード・フリスも2025年にパフォーマンスシステム責任者としてウィリアムズに加わる。アルピーヌの元パフォーマンス責任者であるフリスは、ジョーダン、フォースインディア、ザウバー、マルシャ、マクラーレンなど、25年間のスポーツ経験を持っている。

この5人全員が、昨年11月にウィリアムズに加わったパット・フライが率いる技術チームの一員となる。彼らは、今年中にウィリアムズに加わる他のF1チームからの26人の新しい採用者の一部であり、その中にはメルセデスとフェラーリから数人、レッドブルから4人、アルピーヌから10人が含まれている。特にエアロダイナミクスチームの強化に重点が置かれ、11人が採用され、設計部門には13人が加わる。

さらに、ソリン・チェランがCIAO（Chief Information and Analytics Officer）としてウィリアムズに加わる。彼はヒューレット・パッカード・エンタープライズで17年のキャリアを積んだ人物であり、人工知能とイノベーションを専門とし、チームがデータを取得、保存、インデックス化、利用する方法を変革し、最先端の技術運用を実現する。

彼らの採用は、アレックス・アルボンが複数年の契約延長でウィリアムズの未来にコミットしたという最近の発表に続くものだ。チームが2026年のF1新規則の新時代に向けて準備を進め、メルセデスのパワーユニットの長期供給を受けることになる。

ウィリアムズのチーム代表であるジェームス・ボウルズは次のように述べた。「これら6人の素晴らしい人材をウィリアムズに迎えることができて嬉しく思う。私たちは最前線に戻るための道を切り開くことをミッションとしており、他のチームからチャンピオン経験のある才能を引き付けることができるということは、我々が進めている旅に大きな信頼が寄せられていることを示している」

「ウィリアムズは勝つために必要なものに投資しており、これは始まりに過ぎない。今後数ヶ月のうちにグリッドにさらに多くの新しい顔を迎えることになるだろう」

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