ヴォルフ氏、初テストを冷静に評価
バルセロナのカタロニア・サーキットで行われた最初の冬季テストを終え、メルセデスのチーム内には前向きな雰囲気が漂っている。ただし、チーム代表のトト・ヴォルフ氏は、いつも通り冷静な姿勢を崩していない。
ここ数ヶ月、メルセデスは2026年型パワーユニットの開発において他チームを一歩リードしているのではないか、という見方も広がっていた。しかし、ヴォルフ氏はそうした評価に慎重だ。
「バルセロナで起きたことは、パフォーマンス差に関する話がいかに誇張されがちかを示す、ひとつの例だ。スペインでは、明らかに大きく遅れているチームは見当たらなかった」
「シャシーとパワーユニットの調和という点では、我々にとって上手くいったことを非常に嬉しく思っている。3日間を通して堅実にテストができ、そこから発展させることができる」
ライバルはまだ本気を見せていない
「とはいえ、現時点で勢力図を完全に把握しているわけではない。マックス・フェルスタッペンは一度も本格的なアタックラップを行っていないし、フェラーリやマクラーレンも、持てる力をすべて示したとは思えない」
「だから『我々は完璧だった』とは決して言わない。実際にどれほど競争力があるのかは、まだ判断できないからだ。ドライバーがブックメーカーの優勝候補に挙げられるのは喜ばしいことだが、それはタイトルを狙えるだけのパッケージを証明したことにはならない」
バーレーンでは条件が一変する
「我々はまだバーレーンのような暑さの中で走っていないし、あのサーキット特有の荒れた路面も経験していない。どちらも、過去に我々が苦戦してきた要素だ」
「私は基本的に“コップは半分空いている”と考えるタイプだ。この準備段階では、常に慎重で、疑い深くあるべきだと思っている」
期待を裏切られてきた過去
「パフォーマンス評価に関して、私は常に懐疑的だ。これまで何度も期待を外してきた経験がある。バーレーンやメルボルンで、自分たちが思っていた立ち位置とは違っていた、という状況は避けたい」
そんな中、ヴォルフ氏は新世代マシンについて次のように語った。
「現時点で、ネガティブな要素は見当たらない。実態以上によく見せようとしているわけでもない。本当に、見た目は素晴らしく、とてもスペクタクルだ。ようやく“F1マシンらしい姿”に戻ったと感じている。過去の“クジラ”のようなマシンではない。美的にも非常に優れているし、特にブースト特性を含め、パワーユニットのコンセプトが気に入っている」
オーバーテイク増加に期待
「ドライバーに与えられるさまざまなツールによって、オーバーテイクは増えるだろう。しかも、これまであまり期待していなかった場所でもだ」
「もちろん、最速のマシンが重要であることに変わりはない。しかし、2026年はインテリジェントなドライビングや戦略といった新たな次元が加わる。それこそが、F1にとって非常に興味深い点だ」
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