キック・ザウバー、モナコGP後のパフォーマンス向上に期待
モナコグランプリはキック・ザウバーにとって厳しい週末となった。
キック・ザウバーは2024年シーズン8戦を終えて、ポイント獲得に苦戦を強いられているグリッド唯一のチームとなっている。
バルテリ・ボッタスと周 冠宇は17番手と18番手という後方グリッドから、モナコグランプリをスタート。
集団の中で順位を上げるのは難しい状況だった。
ボッタスに対しては、レース再開後にピットインしてフレッシュなタイヤに交換するという作戦を試みた。
この作戦により序盤はファステストラップを記録。
レース後半にはいくつかのオーバーテイクを決めたが、フェルナンド・アロンソの後ろで長い時間を過ごすことになり、13位が精一杯だった。
「チャンスをつかもうと努力した」とボッタスはレース後に説明した。
「スタート時のタイヤ(ハード)の選択はラッキーではなかった。赤旗のせいで、ソフトなコンパウンドでスタートした全員が恩恵を受けたと思う」
「それでも全力を尽くしたが、フェルナンドの後ろで詰まってしまって、最後まで楽しめなかった。かなりのスローペースだったよ!でも、どうしようもないかな」
モナコの市街地コースは特殊な挑戦を突き付けてくるが、ボッタスは他のサーキットではチームがもっと良い結果を残せるだろうと期待している。
ただし、特に1周のペースで苦戦している原因を調査する必要があると認めた。
「予選は厳しかった。ペースが足りなかったから、なぜなのか本当に理解しなければならない」とボッタスは語った。
「少なくともモナコは通常、特殊なケースだから、全体像を示しているわけではない。でも、この週末、特に予選から学ぶべきことがたくさんあった」
チームメイトの周 冠宇も厳しい1日を過ごした。
最後のピットストップの後、周は最終的に16位(最下位)でレースを終えた。
「あの3人(ペレス、マグヌッセン、ヒュルケンベルグ)にとっては、クラッシュは恐ろしい瞬間だったと思う」と周は1周目のクラッシュについてコメントした。
「無事だったようで良かった。僕としては正直言って、かなり退屈なレースだった」
「赤旗が出るまではかなり良い戦略だったと思うけど、その後はみんな同じ状況で、オーバーテイクのチャンスがなかった。最後までいこうと試みたが、残念ながらレース終盤の15周でタイヤがダメになってしまい、もう1回ピットインせざるを得なかった」
ボッタス同様、周もキック・ザウバーにとって今シーズンこれまでで最も難しい週末の1つになったことから、今後に向けて改善すべき重要な分野があると考えている。
次のレースは6月7日から9日にかけてのカナダグランプリだ。
「ペース不足という点で、間違いなく(これまでで)最も厳しい状況だった」と周は付け加えた。
「モナコはすべて自信の問題だけど、今週末はそれを探し求めていて、あまり(自信が)持てなかった」
「クルマは良くなってきていると思うが、まだ改善の余地がある。周りのチームと比べてまだペースが足りないから、取り組みを続けるよ」
「モントリオールは状況が違うと確信している。もう少し普通のコースだからね。でも、もう少しステップアップして、僅かな差を見つけ出す必要があるのは確かだ。今はまだかなり足りていない」
ペースは伴わなかったものの、モナコではキック・ザウバーのピットストップにおいて少なくとも著しい改善が見られた。
モンテカルロでの数日間はチームにとって厳しいものだったが、チーム代表のアレッサンドロ・アルニ・ブラビは、シーズン序盤に問題のあったピットストップの改善を喜んだ。
ただし、ポイント争いを始めるためには、あらゆる面で改善を続ける必要があるとも明言している。
「良い点としては、今日の3回のピットストップがこれまでのシーズンで最も速かったことだ」とアルニ・ブラビは述べた。「速くて安定していた。反応して改善できることを示しているという点で重要なことだ」
「今後のレースに向けた最も重要な目標は、あらゆる分野で改善を重ね、ポイント争いに復帰することである」
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