【F1カナダGP金曜】角田裕毅、旧フロアでのフリー走行 ―コメントを紹介

角田裕毅
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2025年F1カナダGPの金曜、第1回目と2回目のフリー走行が終了し、レッドブル・レーシングの両ドライバーから興味深いコメントが飛び出した。ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンは、セッション間でのマシンバランスの変化に戸惑いを見せる一方、角田裕毅は技術的なハンディキャップを抱えながらも前向きな姿勢を示している。

フェルスタッペン、FP2でのバランス悪化に困惑

max verstappen

3度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、金曜日の走行を振り返って複雑な心境を明かした。

「今日は悪くなかった。FP1ではクルマのフィーリングもよかったけど、FP2では少し難しかった。バランスが少し悪くなって、乗っていて快適さがなくなった。その原因はこれから調査するけど、FP1の状態に戻せればうまくいくと思う。明日の予選に向けて、もう1回のセッションがあるし、クルマをいい状態に持っていければ結果は出ると思う。」

フェルスタッペンのコメントからは、セッション間でのマシン挙動の変化に対する困惑が読み取れる。午前中のFP1では良好な手応えを感じていたものの、午後のFP2では大幅に悪化。この現象は、セットアップの微調整が予想以上に大きな影響を与えたか、もしくはコンディションの変化によるものと推測される。

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角田、新フロア未装着でも前向きなコメント

一方、角田裕毅は、技術的な制約がありながらも冷静な分析をコメント。

「今日のマシンのフィーリングは悪くなかった。明日に向けていくつか調整を入れる予定で、それによってタイムアップが見込める。セットアップとバランスに関しては良い方向に進められたが、まだ足りなかった。明日はQ3進出を目指して、結果を最大限に引き出せるよう頑張る。」

角田のタイムは、FP1で1分13秒927(11位)、FP2で1分12秒939(15位)と、27周と35周の走行を重ねた。走行周回数はFP1で27周、FP2で35周という十分な距離を走り込み、マシンの特性把握に努めた様子が伺える。

マルコ博士「新しい仕様でどうなるか見てみよう」

helmut marko

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、両ドライバーの状況について詳細な解説をした。フェルスタッペンについてはポジティブな見通しを示し、「明日の予選ではちゃんと戦える」と自信のコメント。RB21の挙動不安定さやブレーキの不満についても「些細な問題」として捉えており、夜のうちにセットアップを調整する方針を明らかにした。

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しかし、角田裕毅に関しては異なる状況が判明した。マルコ博士は慎重なトーンで次のように説明している。

「今日は角田のマシンには新しいフロアが入っていなかった。明日ようやく装着される」

この発言は、角田が金曜日の練習走行において重要な技術的ハンディキャップを背負っていたことを意味する。新型フロアの効果は近年のF1においてダウンフォース生成と空力効率に直結する重要な要素であり、その有無がラップタイムに与える影響は決して小さくない。

「今日のロングランはあまり良くなかったが、明日、新しい仕様になってからどうなるか見てみよう」

マルコ博士のこの言葉は、土曜日からの本格的な戦いに向けた期待感を表している。さらに興味深いことに、フェルスタッペンが訴えたブレーキ問題については角田には出ていないとも語り、問題が個別のセッティングに起因する可能性を示唆した。この指摘は、同じチーム内でもドライバーによって異なる課題が存在することを浮き彫りにしている。

土曜日への期待

ドライで晴天が予想される土曜日のセッションに向けて、ファンとチームの期待は高まっている。特に角田裕毅のファンにとって、長らく待ち望まれていた新型フロアの投入は大きな転機となる可能性がある。バルセロナでの大規模なテストで収集されたデータと開発成果が、ついに実戦の舞台で試される時が来た。

ホームレースでのQ3進出と力強いポイント獲得という目標に向けて、角田がどこまで上位に食い込めるかが最大の注目ポイントとなる。一方、フェルスタッペンにとっては金曜日の課題を解決し、再び圧倒的なペースを見せつけることができるかが問われる重要な一日となりそうだ。

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