ヒュルケンベルグ、「シリー・シーズン」で再び注目の的に?

ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが、フォーミュラ1の移籍に関する話題が飛び交う「シリー・シーズン」で再び熱い視線を浴びる可能性がある。
ヒュルケンベルグのF1キャリアは、2019年末にルノーでのレギュラーシートを失った時点で終焉を迎えたかのように見えた。その後、2020年から2022年にかけてはリザーブドライバーとして活動し、2023年と2024年にハースでフルタイム復帰を果たすまでの道のりは決して平坦ではなかった。
ハースでの活躍ぶりは、ザウバーチームの新オーナーであるアウディの目に留まることとなった。アウディへの名称変更を控えるザウバーは現在、コンストラクターズランキングで下位に甘んじているものの、ヒュルケンベルグは最近のレースで目覚ましい成果を上げている。バルセロナでの5位入賞、カナダでの8位入賞は、パドック全体に強い印象を与えた。
特にスペインでのパフォーマンスは各方面から高い評価を受け、レッドブルのヘルムート・マルコ氏も、ヒュルケンベルグがかつてレッドブルのシート候補に挙がっていたことを認めている。
元F1ドライバーで同じドイツ出身のラルフ・シューマッハは、スペインGPでのヒュルケンベルグについて「これまでと違う速度」を見せたと評価している。
「特にアウディに関して言えば、2026年の新マシン開発において、少なくとも一つの明確な方向性を持つべきだということを意味している」と、シューマッハはスカイドイツランドに語った。
シューマッハは、F1ドライバーの移籍シーズンとして名高い「シリー・シーズン」の次なる動向において、ヒュルケンベルグが依然として重要な役割を担う可能性があると考えている。
「すべては今後の展開次第だ。若手ドライバーたちはどうなるのか?彼らは皆、現在のポジションに留まるのだろうか?新しくアルピーヌのフラビオ・ブリアトーレは何を企んでいるのか?おそらく彼は若い才能を求めていると思うが」
シューマッハはさらに続けた。「しかし、ドライバー市場の動きを説明するのは時として困難だ。そして、もしヒュルケンベルグがこのような結果を出し続けるならば、確実にチャンスは訪れるだろう。彼は常に一定のスピードを持っている」
現在のF1界において、経験豊富なドライバーの価値は決して軽視できるものではない。ヒュルケンベルグの今後の動向は、2025年シーズンに向けた各チームの戦略に大きな影響を与える可能性がある。
【関連動画】
- ブリアトーレ氏、デ・メオ氏の退任でアルピーヌに影響はない
- バスール監督、フェラーリ内部の「緊張感」について言及
- 角田、モントリオールで進歩を見せるも憶測続く
- ステラ監督「マクラーレン同士の接触は二度と見たくない」
- ラッセル、カナダGPでの優勝は「縁起の良い」スタート