【マイアミGP決勝展望】ピレリ・イゾラ氏が語るタイヤ戦略の鍵――雨・視界不良・セーフティカーが勢力図を塗り替えるか
日曜の決勝を前に、ピレリのモータースポーツディレクターマリオ・イゾラ氏がマイアミGPの天候とタイヤ戦略の見通しを語った。降雨予報が現実となれば、事前に練られた戦略は根底から覆される可能性がある。
ドライなら「ミディアム→ハード」の1ストップが最速
晴れた場合の戦略は比較的シンプルだ。大半のチームにとって最速とみられるのは、ミディアムタイヤで22〜28周を走行し、その後ハードタイヤに交換してフィニッシュを目指す1ストップ戦略。土曜日のセッションではグレイニングは確認されず、いずれのコンパウンドも摩耗は低水準に抑えられており、各チームは比較的確信を持って戦略を組み立てられる状況にある。

タイヤブランケット温度を引き上げ――ウォームアップ速度が鍵
雨への備えとして、FIAおよびドライバーとの合意のもと、ウェットタイヤのブランケット使用温度が40度に設定された。またインターミディエイトについても、従来の60度から70度へと引き上げられ、スリックコンパウンドと同等の条件となった。
低グリップのストリートサーキットであるマイアミでは、いかに早くタイヤに熱を入れられるかが極めて重要な要素となる。なお、このインターミディエイト用ウォーマー温度の変更は、ルイス・ハミルトンが長年主張し続けてきた提案が実現したものだ。
最大の懸念は「視界不良」――2026年型マシンはスプレーが多い
最大の不確定要素は視界だ。2026年型マシンは従来よりも多くのスプレーを発生させる傾向にあり、特にオープニングラップでは極端なウェットコンディション下で深刻な視界不良が生じる可能性があるとイゾラ氏は指摘した。
ドライバーはインターミディエイトを基本的な選択肢とするとみられるが、マイアミの路面は比較的早く乾く特性を持つ点が一つの救いとなる。

セーフティカー介入の確率が高い――機会主義的判断が明暗を分ける
イゾラ氏はさらに、マイアミではセーフティカー導入の確率が高いことにも言及した。これにより、事前に練られた戦略が崩れる場面が生まれやすく、その瞬間に的確な判断を下せたチームが有利に立てる可能性が高い。不確実性が高まる中、戦略と状況判断の精度がグリッド順以上に結果を左右する一戦となりそうだ。
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