開幕直前!2024バーレーンGP前の注目トピック

ニュースで埋め尽くされた冬から一転、先週はバーレーンで3日間のプレシーズンテストが行われた。新シーズンの開幕を前に、サクヒールへ向けての話題をいくつか紹介しよう。

レースが戻ってくる!

オフシーズンの間に大きなニュースがいくつもあったかもしれないが、土曜日の夜にトラックのシグナルが消灯される時には、最後にレースを行ったアブダビGPから98日が経過していることになる。

2024年シーズンの開幕戦は、第1回バーレーンGPから20年という節目のレースウィークエンドとなる。それまでの間には何度か特別なGPも開催されており、2010年にはF1誕生60周年を記念してロングレイアウトが採用され、2020年には初のナイトレースがデビューから10周年を迎え、サクヒールGPでアウターループが使用された。

今回のバーレーンGPはF1史上最大のシーズンの幕開けとなる。準備はいいだろうか、今年はアクションが目白押しだ。

2024年プレシーズンテスト:RB公式サイトより引用

レッドブルとのギャップは?

先週行われた3日間のテストを終えて、レッドブルの評価にあたってはいくらかの既視感がある。パドックにいる全チームの共通する見解は、ディフェンディングチャンピオンが倒すべきチームであることに変わりはないというものだが、その差がどの程度なのかについては完全には一致していない。

その差は大きいと考えるチームもあれば、一方でレッドブルがリードしているという確信があった12カ月前よりは小さいと考えるチームもある。そしてそれは、燃料搭載量がペースに大きな影響を与えるからであり、次の週末に向けて多くの余力を残している可能性があるのはマックス・フェルスタッペンやセルジオ・ペレスだけではない。

フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは最終日、「(レッドブルのアドバンテージを)知るのはとても難しい。なぜなら彼らが20キロで車を走らせているのか80キロなのかは知る由もないからだ。これは2.5秒の差であり、結論を出すのは非常に難しいということだ。」

レッドブルが燃料を多めに積んでいたため、彼らのペースが見られなかった可能性があるのと同様に、他のチームも燃料を多めに積んだり、少なめに積んだりすることで、タイミングスクリーンの見え方が大きく変わってしまうというバスールの指摘はもっともな物だ。

今週末、私たちは最初の決定的な答えを得ることになる。

2024年プレシーズンテスト:レッドブル公式サイトより引用

強くなった2位集団

テストから浮かび上がってきたテーマのひとつは、レッドブルとの差を縮めようとしているすべてのチームが前進しているという感触だった。レッドブルがさらに前進しているかどうかはともかく、自分たちの状況を見る限り、多くのチームにとって心強い兆候があった。

シャルル・ルクレールは昨年のテストを自身のキャリアで最悪のものだったと語ったが、フェラーリがSF-24でドライバビリティと一貫性を向上させ、より良いベースラインから構築できるようになったことで、今回のテストははるかに良かったと言う。

メルセデスでも同様の議論があり、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルの2人は、昨シーズンのトラブルが多かったW14に比べ、W15とそのフィーリングに大いに満足していると報告している。両チームとも、テスト後に対処が必要な大きな問題の兆候はなく、問題解決よりも改善とマシン開発だけに集中できるはずだ。

12カ月前、マクラーレンは競争力のないマシンと信頼性の問題で大きな問題を抱えていた。プレシーズンで苦戦したのは2年連続だったが、彼らは開発計画に自信を持ち、シーズン半ばには見事な巻き返しを見せた。今年も昨シーズンと同じようにレッドブルの後続集団に属しており、マクラーレンも同様の立ち位置からより良い状態でのスタートと言って良さそうだ。

2024年プレシーズンテスト:フェラーリ公式サイトより引用

昨年好スタートだったアストンマーティンは現状維持か

一方でアストンマーティンだけは1年前と比べて明確な進歩を見せていないが、それは主に2023年のステップがいかに大きかったかによるもので、主要ライバルたちが明らかな問題に対処している間、彼らは競争力のあるポジションを維持している。

ここまでがレッドブルとの間にはギャップがある可能性があるにせよ、躍進する可能性が十分にある4チームである。そしてそれは、上位にさまざまな挑戦者がいるレースが増えることを意味する。

2024年プレシーズンテスト:アストンマーティン公式サイトより引用

後続との僅差

上述したような進歩は、残りのチームが表彰台争いに加わるのが難しいことを意味するが、しかし全体としては依然としてグリッドの上下に改善が見られる。

今回のテストで明らかになったことは、今年は一段と激しい争いがどのポジションでも起こるということであり、表彰台争いは多くのチーム間で繰り広げられ、Q3に進出し、定期的にポイント争いに挑戦できるチームも多数出てくるだろう。

RBは昨シーズン終盤の勢いをそのままに、今年はより良いスタートポジションを獲得しており、ハースもテストプログラムからはポジティブな結果を得ているようだ。これらのチームの間には、アルピーヌキック・ザウバーウィリアムズがいる。

おそらく、最大の疑問符はアルピーヌに関するもので、彼らはライバルとは少し違ったアプローチでテストを行った。彼らがどのような順位にいるのかは、他の一般的な見方と比べるとやや不確かな感じがする。

2024年プレシーズンテスト:ウィリアムズ公式サイトより引用

シーズンはすでに始まっている

さて、マシンのパフォーマンスや相対的な競争力に関する未解決の問題についてはもういいだろう。

今月初めにルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍が発表されたことで、ドライバー市場は一気に活気づいた。

ジョージ・ラッセルはすでに、彼とトト・ヴォルフが複数のドライバーから定期的にコンタクトを受けていることをジョークにしているが、空席を抱えているのは彼らだけではない。

エキサイティングな若いタレントたちが台頭してきていることもあり、ドライバーたちは今シーズン後半まで待って満足のいくシートを得られないリスクを冒すよりも、できるだけ早い段階で将来を決めたいと考えているのかもしれない。

開幕戦が契約締結の場となる可能性は低いが、今年好調なシーズンを送りそうなチームの最初のヒントを与えてくれるだろう。

2024年プレシーズンテスト:メルセデス公式サイトより引用

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