チーム内対決からライバル対決まで-2024年に注目すべき5つの戦い
2024年のF1シーズンの幕開けはもうすぐそこまで来ている。プレシーズンテストも2月21日にサヒールで始まり、その1週間後にはバーレーンGPが開幕する。バトルにしろライバル対決にしろ、楽しみは尽きない。そこで、2024年に注目すべき5つのバトルをピックアップしてみた。
メルセデス vs フェラーリ vs マクラーレン vs アストンマーティン、そしてレッドブルの挑戦
2023年に圧倒的な強さを見せたレッドブルは、間違いなく今シーズンも優勝候補の一角である。しかし、ライバルたちもまた、王者レッドブルに挑戦する準備ができている。
トト・ヴォルフはメルセデスのマシンの進歩に慎重ながらも期待を示し、ランド・ノリスはマクラーレンが2024年のレースで勝利争いに加わることができると確信している。フェラーリもまた進歩を望んでおり、昨シーズンはカルロス・サインツがシンガポールで優勝し、レッドブル以外で唯一の勝利を挙げた。
たとえマックス・フェルスタッペン率いるレッドブルがこの先も優位を保つとしても、彼らに戦いを挑もうとするチームの戦いもまた、楽しみなものになりそうだ。昨シーズンは、シーズンが進むにつれ、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アストンマーティンの争いがますます拮抗していく兆しが見えてきた。
フェラーリはメルセデスからわずか3ポイント差でシーズンを終え、チャンピオンシップ2位を逃した。
一方、マクラーレンは1年を通して劇的な成長を遂げ、アストンマーティンは2023年シーズンを非常に印象的なスタートを切った後、終盤に盛り返しているように見えた。
そして最近、ルイス・ハミルトンがメルセデスを離れ、2025年にフェラーリに移籍するという爆弾ニュースが飛び込んできたばかりだ。
4チームすべてがレッドブルの最も近い挑戦者になることを決意しており、トップ争いはスリリングなものになりそうだ。
ハミルトン vs ルクレール
ハミルトンがフェラーリのシャルル・ルクレールの新しいチームメイトとなるシーズンは、まだ今年ではないことは承知している。しかし、この提携が間近に迫っていることを知れば、今年は2人のドライバーの間に興味深い動きが生まれるかもしれない。
ルクレールは最近、2024年以降もフェラーリでの契約を延長する契約を結んだばかりで、チームとの緊密な絆は明らかだ。しかしルクレールは、7度のワールドチャンピオンに輝いたハミルトンが来年やってくるのを前に、自分がハミルトンを凌駕できることを示したいと思っているかもしれない。
一方、ハミルトンは2023年の大半でチームメイトのジョージ・ラッセルを上回っており、次のチームメイトに勝てることを証明することをためらうことはなさそうだ。
ルクレールとハミルトンのオフの関係はしばしば友好的なものに見えるが、2025年に2人が同じチームでレースをすることになってもこの関係は変わらないのだろうか?
ノリス vs ピアストリ
マクラーレンでは、両ドライバーとも前年の成功を経て2024年を迎える。シーズンの大半はランド・ノリスがルーキーのオスカー・ピアストリを上回っていたが、ピアストリはカタールでのスプリント優勝を含む素晴らしいデビューを飾った。
そしてノリスに関しては、マクラーレンとの新たな長期契約が決定しているため、2023年シーズンに向けてさらなる弾みをつけることができるだろう。
マクラーレンのドライバーコンビはしばしば最もエキサイティングなコンビのひとつと称賛されてきた。しかし、ピアストリが昨年少し経験を積んだことで、2024年にはノリスとの戦いをさらに有利に進められるかもしれない。
リカルド vs 角田(vsペレス)
2023年、角田裕毅はアルファタウリ(現RB)で3人以上のチームメイトとシーズンを過ごした。ニック・デ・フリースに代わってリカルドがF1に復帰したが、リカルドはザントフォールトでのフリー走行中に手の骨を折り、5戦を欠場。その後、リカルドがレースに戻るまでリアム・ローソンがリカルドの代役を務めた。
リカルドは昨年、合計7レースしか完走できなかったかもしれないが、セルジオ・ペレスに代わって2025年にレッドブルに戻る可能性を残している。
しかし、角田もまた、これまでのF1で最も好調なシーズンを終えて、その座を狙っている。角田は2023年、チームにとって確かな存在であり、終盤に何度か得点を挙げてチームの総ポイント数を増やした。
リカルドは以前、レッドブルへの復帰が”夢”だと認めていたが、もちろん角田もレッドブルでチャンスを得たいと考えているようだ。
今シーズン、セルジオ・ペレスが良いパフォーマンスを発揮すればレッドブルの2025年のシートは彼のものとなることが明言されてはいるが、ペレスがもし結果を出せなかった場合には、リカルドと角田が互いを凌駕し、優位なポジションにつけるよう、新生RBにさらなる危機感が生まれるかもしれない。
ウィリアムズ vs RB vs キックザウバー vs ハース
上位陣のバトルと同様、後半陣も僅差で2023年を終えた。5位のアストンマーティンとは160ポイント差、7位のウィリアムズとは92ポイント差と、アルピーヌが6位をキープする一方で、7位から10位の4チームは拮抗していた。
ウィリアムズは28ポイント、アルファタウリは25ポイントで、アルファロメオは16ポイント、ハースは12ポイントだった。また、シーズン終盤には、この4チームのほとんどが7位以内を狙えると思われていた。
最終的にウィリアムズが優位に立ったのは、主にアレックス・アルボンのパフォーマンスのおかげだった。しかし、RBのピーター・バイエルCEOは最近、アラン・パーメインをレーシングディレクターに、ギヨーム・カッテラーニを副テクニカルディレクターに任命するなど、新しい人事が相次ぐ中、チームが「力強い前進」を遂げたと語った。このようなスタッフの変更は、ライバルに差をつけることにつながるのだろうか?
一方、キック・ザウバーもファクトリーに戻って前進しており、2023年の9位からさらに上を目指している。ハースではチーム代表がギュンター・シュタイナーから小松礼雄に交代した。
これらのことから、2024年の開幕時にはこの4チームは闘志を燃やしていることだろう。どのような展開になるのか、楽しみである。
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