ハミルトン「感情が出ただけ」 ラスベガスの発言をカタールで釈明
ラスベガスGP後、ルイス・ハミルトンは「来年が楽しみではない」と発言し、多くのファンを驚かせた。だが、カタールのパドックで改めて口を開き、その言葉の背景を落ち着いて説明した。
ラスベガスでのハミルトンは、メディアの前で珍しく弱気な姿を見せ、「最悪のシーズン」「ひどい気分だ」「早く終わってほしい」と語り、眉をひそめるファンも多かった。しかしラスベガスのレースは、今年の中で際立って悪いものではなく、ハミルトンは10位チェッカー後、マクラーレン勢の失格で8位に繰り上がっている。
ドーハでのFIA公式会見では、ハミルトンは慎重な言葉を選びながら初年度のフェラーリ生活を振り返った。
「振り返ることはしない。前だけを見る」と短く答え、
「結果を見ると、持ち帰れるポジティブな点もある。チームは情熱的で、来年に向けた集中も素晴らしい」と補足した。
問題の“来年を楽しみにしていない”という発言についても、ハミルトンは冷静に説明した。
「シーズン終盤はみんなエネルギーが尽きている。どのドライバーも今の時期に来年のことを考えてワクワクしているとは思わない。家族と過ごす休暇のほうが楽しみだろう」と語り、
「レース直後はフラストレーションが出る。結果が良くない時は特にね。あの時の発言には、その感情が含まれていた」と明かした。
一方で、新シーズンへの期待がないわけではないという。
「もちろん、チームが来年どんなクルマを作ってくるのか楽しみだし、一緒に取り組むことを心待ちにしている」
カタールGPは今季最後のスプリント開催。大量ポイント獲得のチャンスとなる。
「どうなるか分からないが、このコースではペースは悪くないはずだ。レッドブルに追いつくのは難しいだろうけど、良い週末になることを願っている」と語り、再び前を向いた。
ハミルトンは40歳という節目の年に、初の“表彰台なしシーズン”の可能性を抱えつつも、冷静に戦い続けている。
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