ヴィルヌーブ「サインツはフェルスタッペンと同じ才能を持つドライバー」
4度のF1世界王者マックス・フェルスタッペンには多くの優れた能力があるが、その中でも特に際立つ才能がある。そして、その資質はカルロス・サインツにも共通している。そう語るのが、1997年の世界王者であり、現在は解説者として活躍するジャック・ヴィルヌーブだ。
今季、フェルスタッペンは最終的にランド・ノリスにタイトルを譲ったものの、最終戦まで激しいチャンピオン争いを繰り広げ、その差はわずか2ポイントだった。タイトル獲得には届かなかったが、フェルスタッペン自身はシーズンを通じたチームの功績に満足していると語った。
ヴィルヌーブは、この終盤の巻き返しの背景には、フェルスタッペン本人による的確なフィードバックが大きく関わっていたと見ている。
「マシンの挙動を正しく読み取る能力こそが、彼が通算71勝を挙げてきた理由なんだ」
そう語ったヴィルヌーブは、「この能力がフェルスタッペン特有のものではない」とも指摘する。
「多くのドライバーは、マシンを降りてからデータを見て答えを探そうとする。でも、本来必要なのは“問い”なんだ。こちらが質問を投げかけなければならないし、多くの場合、全く違う方向へ進んでしまうこともある」
さらに、こう続ける。
「それが今のレースのやり方だ。でも、マックスはその点でとても古典的なドライバーだ。そしてカルロス・サインツも同じタイプだと思う。もちろんデータは使うが、彼らは走っている最中からすでに状況を理解している」
サインツは2024年末でフェラーリのシートをルイス・ハミルトンに譲り、ウィリアムズでチーム再建に挑む道を選んだ。しかし、2025年シーズン終了時点でも、サインツはフェラーリで最後に優勝を挙げたドライバーであり続けている。ウィリアムズ移籍初年度は、24戦中12戦でしかポイントを獲得できなかったものの、それでもバクーとカタールでは3位表彰台を獲得している。
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