ベッテル、F1復帰に向けレッドブルと協議中か

4度のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテルが、ドライバー以外の役職でのフォーミュラ1復帰を目指し、レッドブルとの協議を進めていることが明らかになった。2022年シーズン終了後に現役を退いたドイツ人ドライバーのベッテルは、2010年から2013年にかけて栄光を共にしたチームでの新たな挑戦を模索している。
引退後のベッテルは環境問題やメンタルヘルス、人権といった社会的テーマに積極的に取り組んでおり、その姿勢が注目を集めている。現在、レッドブルの育成プログラムを長年統括してきたヘルムート・マルコ氏の後継者候補として名前が挙がっている状況だ。
37歳のベッテルは同プログラム出身初のワールドチャンピオンであり、マルコ博士の自然な後継者として期待されている。ここ数か月、パドックに姿を現す機会が増えたベッテルだが、ドライバーとしての復帰については否定的な姿勢を示しており、むしろ舞台裏での貢献に関心を寄せている。
「最近いくつかの大きなイベントがあったが、私はいつもヘルムートと非常にうまくやっている」とベッテルはORFに語った。「それはまだそれほど具体的に深く話し合っているわけだはない。何か私が役割を果たすことができるものかもしれないが、どのような形でそれが行われるかは、まだ分からない。しかし、私は近年F1にあまり関わらなかったことを認めるが、マルコは彼が何をしているのかを知っていると思う」
マルコ氏への敬意を示すベッテルは続けて語った。「マルコ氏はかけがえのない存在だ、今発言するのはこれだけにしておこう。彼は2005年からチームに多くのことをもたらしており、彼に取って代わるのは誰にもできないことかもしれない。彼は何度か彼がやめようとしていると言ったが、まだチームにいて、私はマルコ氏ができる限り長い間チームに居てほしいと思っているが、彼はある時点で去り、彼はそれを望んでいる。物事を非常に上手に判断する方法を知っているのは残忍な現実主義者であり、彼はその時をうまく判断するだろう」
レッドブルでの新たな役割がどのような形になるかは未定だが、ベッテルの豊富な経験と人格が若手ドライバーの育成に活かされることへの期待は高まっている。
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