【バーレーンGP決勝】各チーム・ドライバーのコメント

レッドブル

ポールポジションからスタートしたフェルスタッペンは、オープニングコーナーでトップに立つと、そこからは誰にも止められなかった。2回のピットストップを通してトップをキープし、さらにファステストラップを記録してボーナスポイントを獲得した。また、他のドライバーにとっては不吉なことだが、マシンについてもまったくもって快適なレースに見えた。ペレスはサインツを抜き去る好スタートを決め、ピットストップでラッセルをパスして2番手に上がった。1-2フィニッシュを決めるという夢の様なシーズンスタートを飾る中、ぺレスもまた快適なレースをしていた。

マックス・フェルスタッペン 1位

「今日は特別な1日だった。クルマのバランスやフィーリングなど、すべてがうまくいって、こんな日は頻繁には起こらない。スタートも良かったし、マシンの状態も良かったから、レースを楽しむ事が出来た。このコースではいいリズムとペースを見つけることができたし、風の強さと風向きのおかげでマシンからもう少し多くのものを引き出すことができた。」

「このサーキットは僕たちが得意とするサーキットのひとつだけど、ジェッダを見据えると、高速コーナーが多く、デグラデーションが少ないなど、サーキットは大きく異なることが分かっている。だけど来週も同じパフォーマンスを発揮できることを期待しているよ。チャレンジになるだろうけど、楽しみにしている。今年の素晴らしいスタートに貢献してくれたファクトリーのみんなに感謝しなければならない。あのような信じられないような昨シーズンに続いて、新たなマシンを作り上げることは常に大きなチャレンジだが、今シーズンを勝利でスタートできたことに興奮している。」

セルジオ・ペレス 2位

「チームにとってはとても力強いレースだった。タイトな戦いになりそうな1年をスタートするのに、ワン・ツー以上のものはない。スタートでカルロスをオーバーテイクし、そこから少しずつ順位を上げていくことができた。いくつか解決しなければならない問題もあったが、今はこの勢いをキープすることが重要だ。また、タイヤマネジメントやプッシュの仕方など、これから学ぶことがたくさんある。ペースは良かったが、それはコースにも左右されると思う。シーズンは長いから、改善を続けていきたい。」

クリスチャン・ホーナー:チーム代表

「今日のマックスとチェコは素晴らしいパフォーマンスだった。ワン・ツーフィニッシュはチームにとって大きな成果で、ふたりのドライバーは本当に力強いパフォーマンスで、すべてを出し切った。2人共圧倒的なレースに向けて完璧なスタートを決めた。」

「マックスはスタートからフィニッシュまで力強い走りを見せ、チェコは集団を抜け出し、何度もいいオーバーテイクを決めて素晴らしいレースをした。この冬、ミルトン・キーンズで懸命に働き、また素晴らしいマシンを作り上げてくれたみんなに感謝しなければならない。この勝利は、舞台裏で行われているハードワークの証だ。繰り返しになるが、今回も素晴らしいチームパフォーマンスで、最大のポイントを獲得できてとても満足している。そしてチームはその功績に頼ることなく、クルマとともに素晴らしい仕事をしてくれた。彼らは限界に挑戦し、それが今日の素晴らしい結果という形で実を結んだんだ。」

RedBull Content Poolより引用

フェラーリ

ルクレールは序盤にラッセルに先行され、マシンが右に寄ってしまうことに不満を漏らしていた。この問題はルクレールにとって大きな痛手となったようで、チームメイトに抜かれた後は何度もタイヤをロックアップしてしまった。サインツはスタートで出遅れたが、ひとたびスピードに乗ると非常に速いマシンを手にしているように見えた。ピットストップの後、再びチームメイトの後ろに下がってしまい、表彰台圏内に浮上するにはルクレールをオーバーテイクする必要があったが、実際にそれをやってのけた。その後ろではルクレールが終盤に追い上げてラッセルをパスし、4位を獲得した。

シャルル・ルクレール 4位

「僕にとっては残念なレースだった。ブレーキに問題があって、特にターン9と10でコースにとどまるのに苦労した。マシンのペースは良かったはずだから、ジェッダでマシンに戻るのが待ちきれないよ。」

カルロス・サインツ 3位

「シーズンを始めるにあたって堅実なスタートで、チームにとってとても良いポイント獲得になった。レースを通してマシンの感触が良くて、ペースをコントロールすることができたし、オーバーテイクもうまくいった。レース終盤にチェコ(ペレス)を攻めようと、最後のスティントではタイヤマネジメントに全力を尽くしたが、それでも彼らのほうが速かった。でも、僕たちはとてもいい土台を持っていると思うし、この差を縮めるためにプッシュし続ける必要がある。いざ、ジェッダに向かう!」

フレデリック・バスール:チーム代表

「もっといい結果を期待していたが、シャルルのレース中にブレーキの問題が出てしまったから、今日はその中で最大限の結果になった。カルロスは完璧なスタートができなかったにもかかわらず、非常にスマートな追い上げを見せ、終盤ではペレスと競り合うといういいレースだった。我々はハードタイヤ、チェコはソフトタイヤで、レッドブルにプレッシャーをかけることが目標で、実際その通りになったが、十分ではなかった。」

「シャルルはレース中ずっとブレーキに苦しんでいて、最初のスティントでタイヤにフラットスポットを作ってしまい、予定より早くピットインさせなければならなかった。これからなぜブレーキが適切な温度でなかったのかを調査する必要がある。」

「今週末のフライングラップのパフォーマンスは期待通りだったが、レースペースではレッドブルとの争いに加われなかったので、今後の課題ははっきりしている。とはいえ、今日のレースは昨年に比べてギャップをかなり縮めることができたので、いいベースラインになったと思う。これからも開発を続けていくし、もっと頻繁にレッドブルと戦えるようになると確信している。」

フェラーリ公式サイトより引用

メルセデス

ラッセルはオープニングラップでルクレールをオーバーテイクし、果敢に挑戦していった。しかし、ピットストップでペレスに先行され、さらにサインツにも抜かれてしまう。オーバーヒートしたブレーキを持たせるため、早めにアクセルオフするリフト&コーストを強いられた。結果として、ルクレールを抑えることは出来なくなってしまった。ハミルトンは、序盤にバッテリーのトラブルに見舞われた。その間にシートが破損し、9番グリッドから大きく前進することはできなかった。巧みなアンダーカットのおかげで終盤にピアストリを捉えたが、前を行くノリスを追い詰めるには時間が足りなかった。

ルイス・ハミルトン 7位

「今日は厳しいレースだった。もっといい夜になることを期待していただけに、チーム内には落胆した空気が流れている。他のマシンと接近していたし、デグラデーションも大きかった。レース中に僕らが直面した問題は明らかにペースを犠牲にしたから、ストレスだったね。」

「最終的に予選がもっと良かったら、最後のスティントが良かった事を考えれば当然2、3位は前にいただろう。今日は発見が多く、マシンについて多くのことがわかった。改善できる部分はたくさんあるし、チームとしてそうしていくと確信している。」

ジョージ・ラッセル 5位

「今日はおかしな一日だった。ルイスも僕も同じような問題に直面した。序盤からパワーユニットがオーバーヒートしていたので、終始、それに対処していた。スタートはとても良かっただけに残念だ。ルクレールをうまくパスして2番手に上がったけど、すぐにステアリングに警告が出た。オーバーヒートに対処するために、1周あたりコンマ1秒を失っていて、後ろのマシンを抑えるのはとても難しかった。マシンのポテンシャルを発揮できなかったのは残念だ。」

「ありがたいことに、心配するような問題ではない。冷却コンフィギュレーションを間違えてしまった。ただ、その理由を理解し、同じことを繰り返さないようにする必要がある。ただの選択のミスで、パワーユニットをもっと冷やすマージンは十分にある。この問題がなければ3位争いに加わっていたと思う。まだシーズン最初のレースだから、来週は何ができるか見てみよう。」

トト・ヴォルフ:チーム代表

「今日は冷却レベルを間違えてしまい、我々にとって打撃になってしまった。この問題に対処するために、リフト&コーストを増やさなければならず、タイヤパフォーマンスも失ってしまった。これは悪循環だ。今日は競争力が十分でないマシンをドライバーたちに与えてしまったのだから、自分たちの何がいけなかったのかを見直す必要がある。またサウジアラビアで同じような問題に直面しないよう、データを調べたい。」

「しかし、結局のところ、われわれはまったく新しいマシンを手に入れ、それについて学んでいるところだ。バーレーンではパフォーマンスの片鱗を見ることができたが、今日はそれを発揮することができなかった。ここから先に進んで、学んだことを確実に積み重ねて、また強くなって戻ってくるよ。」

アンドリュー・ショブリン:トラックサイド・エンジニアリングディレクター

「今日のレースは不完全燃焼で、フラストレーションのたまるものだった。序盤からオーバーヒートの問題に悩まされ、グランプリの大半を通してその対応に追われた。その結果、ドライバーたちは余分な走行を強いられ、タイヤの温度が下がってしまった。だが、ドライバーたちは出来るだけの事をやってくれた。ジョージは後ろから来るドライバーに対してポジションを守り、ルイスは前を追う。最終的には、直面している問題の中では5位と7位が精一杯だった。」

「今日の結果は残念だった。また両ドライバーともマシンのバランスに満足していないのは明らかだったので、全体的なセットアップも見直すつもりだ。これらはすべて新車の課題であり、来週のジェッダでさらに強くなって戻ってくることを楽しみにしている。」

メルセデス公式サイトより引用

マクラーレン

ノリスはレース序盤でリアタイヤに苦しみ、マクラーレンのドライバー2人はレース序盤では後方を走ることになった。ピアストリがチームメイトに続き、2台は一緒にゴールするかと思われたが、ハミルトンがアンダーカット作戦でピアストリをパス。ノリスのほうは、後半に燃料が少なくなったことでマシンが息を吹き返したが、チームはレース序盤のペースを把握するという課題を残している。

ランド・ノリス 6位

「タフなレースだったが、いいペースでレースをすることができたし、昨年からは明らかに改善している。今日は風が少し痛かったと思う。ここ数日とは風向きが大きく変わり、コーナーによってはかなり悪く感じた。でも僕らは前に進み、今日期待できる中では最高の結果だよ。良いシーズンのスタートだ。」

オスカー・ピアストリ 8位

「開幕戦は8位。個人的にはいいレースだったと思うし、レースペースもまずまずだったと思う。いくつか改善すべき点はあるけれど、特に昨年の今頃を考えれば、僕らにとっては悪くない初レースだった。これからの数サーキットではどんな事が待っていて、今後のレースで僕らが何が出来るか楽しみだ。」

アンドレア・ステラ:チーム代表

「ここバーレーンで好調なパフォーマンスを見せてシーズンをスタートできたことは良かった。信頼性も高く、今日はメルセデスと戦えるだけの速さもあったし、マシンの特性的にベストではないとわかっているコースでポイントを獲得できた。」

「マクラーレンのチームの仕事ぶりを称賛したい。彼らは昨年の進歩をまとめあげ、信頼性とパフォーマンスの高いMCL38を提供してくれた。このマシンは、今後できるだけ早く導入する予定のアップデートのための良いベースだ。」

「オスカーとランドは、今夜も安定した素晴らしい走りを見せた。彼らはトリッキーなコンディションで、特にハードタイヤでミスを犯さず、2024年に向けて良いスタートを切ることができた。」

マクラーレン公式サイトより引用

アストンマーティン

ストロールは好スタートを切り、トップ10まで順位を上げたが、ヒュルケンベルグによってスピンを喫して早くも後退。グリッド後半に沈んだが、早めのピットインでハードコンパウンドを選択し、2回目のピットストップでもハードコンパウンドを選択した。このアンダーカットはうまくいき、トップ10に返り咲いた。また、アロンソのほうも難しいレース運びとなった。マクラーレン勢を抑え込むペースがなく、1ストップ作戦に切り替えたかに見えたほど2回目のピットストップは遅く、8番手のピアストリまで追いかけるのが精一杯だった。

フェルナンド・アロンソ 9位

「今日のレースでポイントを獲得できたことはうれしいし、僕らにとっては予想通りの順位だったと思う。前にも後ろにも差があって、僕らにとっては少し静かなレースになってしまった。両スティントとも長めに走り、セーフティカーから得られるアドバンテージを期待していたけれど、そうはならなかった。1周のペースとレースでのパフォーマンスを照らし合わせて分析する必要があると思う。シーズンが進むにつれて改善できると確信しているし、来週のサウジアラビアでもう少し強くなれるかどうか見てみよう。」

ランス・ストロール 10位

「1周目を最後尾で走った後にポイントを獲得できてうれしい。スタートはうまくいったけど、ニコ(ヒュルケンベルグ)に接触されて最後尾まで落ちてしまった。そこからは長いレースになることはわかっていたけど、タイヤのマネジメントに集中し、コース上で何度かパスすることができた。チームもいい戦略を示してくれた。AMR24を開発し、さらにペースを上げていくためにやるべきことがあるのは分かっているけれど、長しシーズンだからプッシュし続けるよ。」

マイク・クラック:チーム代表

「両方のマシンをポイント圏内にいれるという目標を達成でき、いい形でシーズンをスタートできた。シルバーストンとコースサイドのチーム全員に感謝したい。また、レースペースを考えれば、今晩のレースは確実に最適化できたし、ポイント獲得はここ数週間のチームのハードワークに対する報いだ。」

「第1コーナーで接触されスピンしたランスのリカバリーは見事だった。フェルナンドに対する作戦は、セーフティカーが導入された場合の選択肢を広げておくためのものだった。結局、彼にとってはシンプルなレースだった。しかし、これはひとつのレース、ひとつのサーキットであり、来週末のジェッダで前進できるよう、これから数日間、懸命に取り組んでいく。」

アストンマーティン公式サイトより引用

キック・ザウバー

周は2回のピットストップともにかなり早めのピットインを選択し、この戦略はストロールと同様に彼を押し上げた。リタイアがなかったこの日の11位フィニッシュは、強力なディフェンスと併せて周にとってかなり満足のいくものだった。ボッタスに関しては、すでにチームメイトに対して苦戦を強いられる中、ピットストップでのアクシデントが決定的になってしまった。ホイールナットが動かず、52秒間もピットに止まることになってしまい、ピットクルーは予備を見つけるためガレージ内を走り回った。

バルテリ・ボッタス 19位

「残念ながら今日はついてなかった。スタートは良かったが、ターン1でニコ(ヒュルケンベルグ)とランス(ストロール)のアクシデントに巻き込まれてしまい、フロントウイングにダメージを負ってしまった。その上、2回目のピットストップでホイールナットに問題があってさらにタイムをロスしてしまった。今日は運が味方してくれなかったが、これが今シーズンの不運のすべてであることを願っている。ポジティブな点としては、僕たちの主なライバルよりもペースが良かったことで、周がもう少しでポイント圏内に入るところだった。これは昨シーズンよりも良いレース車両ができたことを示すもので、来週のジェッダに向けて自信を与えてくれる。」

周 冠宇 11位

「今日はできる限りのことをやったし、ポイント争いに近づく事ができてうれしく思う。スタートはうまくいってポジションを上げることができたが、タイヤを犠牲にすることなくアストンマーティンを抑えるのはかなり難しかった。しかし、幸運にもケビン(マグヌッセン)や後続を抑えることができた。」

「週末を通じて進歩があり、チームは最適なセットアップを見つけるために懸命に働いてくれた。残念ながら、リタイアのないレースで、前のマシンに何も起こらずにポイントを獲得することはできなかった。我々にはまだ改善すべきことがたくさんあり、ジェッダや今後のレースでさらに強力なポイント争いができるよう、引き続きパフォーマンスの改善に取り組んでいく。」

アレッサンドロ・アルニ・ブラビ:チーム代表

「今日は非常に安定したレースを展開した。この結果はチームにとって自信と励みになるはずだ。また数ステップを経て、更にパフォーマンスを改善することができるだろう。特に、ジェッダまでにシングルラップのパフォーマンスを向上させることができれば、ポイント争いに加わるチャンスが増えるだろう。」

「周は今夜、ミスなく力強いレースを展開し、レースの大半でアストンマーティンのストロールのペースについていった。残念ながらバルテリは不運で、第1コーナーでアクシデントに巻き込まれ、せっかくの好スタートが台無しになってしまった。ピットストップでは、ナットがねじ切れるというトラブルに見舞われ、リカバリーの望みは絶たれたが、それでも最終スティントでは力強い走りを見せ、周のタイヤマネジメントの参考になった。」

「このような難しいコンディションのなかでも、チームとして戦うことができた。昨日の予選では、総合的なパフォーマンスという点で、われわれが考えているような状況ではなかったが、今日はふたりのドライバーのパフォーマンスもあり、改善することができた。ここ数週間のように作業を続ければ、すぐにチャンスは訪れるだろう。」

ザウバー公式サイトより引用

ハース

ヒュルケンベルグは10番手からのスタートがあまりうまくいかなかったが、ストロールのリアウイングに接触し状況は悪化してしまった。このため、ヒュルケンベルグはすぐにピットインしてフロントウイングを交換し、そこからは厳しいレース展開となった。しかし、マグヌッセンは順位を上げ、終盤はRBの2台を抑え込む健闘を見せ、コース上の他のドライバーと比べタイヤに苦しんでいたように見える中で、チームにとって励みになる場面だった。

ニコ・ヒュルケンベルグ 16番手

「とても残念で苛立たしいよ。昨年と同じようなシナリオでスタートから4コーナーに進入してしまった。一方でポジティブな点は、レースペースとタイヤのデグラデーションは他の中団勢に比べれば妥当だと思うし、ウイリアムズ、ザウバー、RBと戦っているのだから、ポジティブに捉えるべきだろう。今日のあとにはもっと多くの発見があるだろうし、改善すべき点、最適化すべき点があるはずだ。ジェッダは特性がまったく異なるサーキットだから、そこで何が得られるか見てみることになるけど、昨年に比べればはるかに良い土台ができたと感じるよ。」

ケビン・マグヌッセン 12位

「そこそこ満足しているよ。ポイントを取ったわけではないから最大の喜びとは言えないけどね。でも、今年のマシンは昨年より速いというわけではないけれど、少なくともタイヤとの相性はいいと思うし、今回はそれを示したと思う。とはいえ、まだ1つのサーキット、1つの舗装路、1つのコンディションに過ぎないから、それを別の場所で示さなければならない。この数週間、チームは本当にいい仕事をしてくれたし、いい位置につけている。」

小松礼雄:チーム代表

「完璧なレースとは言えない。ニコはスタートで出遅れ、フロントウイングを破損してしまい、その時点で彼のレースは終わってしまった。ケビンのレースは、我々が今年も戦えることを示してくれた。デグラデーションの面で最高ではないが、少なくとも中団ではポイント争いができる。完璧な戦略は取れなかったが、それでもケビンが最後の瞬間まで中盤で戦っていたのは大きなプラスだった。許容マージンが非常に小さいことは分かっているので、その面でもステップアップする必要がある。今週末は大きな収穫があったし、来週末のチャンスも楽しみにしている。ジェッダでまた力強いショーを見せられることを本当に楽しみにしている。」

ハース公式サイトより引用

RB

リカルドはトラフィック内でのVCARB01のハンドリングに苦しみ、レースの大半をポイント圏外で過ごしており、チームは来週までに調査したいとしている。一方、角田はトップ10圏内を上下していたが、終盤にマグヌッセンを追いかけて12番手に。リカルドはソフト、角田はハードを履いていたため、チームは角田にチームメイトをパスするよう指示。角田は渋々ながらもその指示に従ったが、彼の無線メッセージによると、その指示にはまったく感心していなかったようだ。

ダニエル・リカルド 13位

「今日はポイント獲得には十分ではなかった。レース序盤はソフトのユーズドタイヤのグリップが悪くてかなり苦戦した。ハードタイヤを履いた中盤のスティントでは少しペースが上がったけれど、とにかく苦しかった。結局、新しいソフトコンパウンドのほうがずっと良かった。ようやくペースが上がって、集団に追いつくことができた。しかし、他のマシンの後ろに少し引っかかってしまい、タイヤのグリップがなくなってしまったんだ。」

「ポジション入れ替えの要請は予想通りだったし、何の驚きもなかった。レース前にチームと戦略プランについて話し合ったが、ユーズドタイヤでレースをスタートした後、新しいソフトタイヤでレースを終える可能性が高かった。でも、それはそれとして、今は前に進もう。もっと良くなるためにどうすればいいのかがわかったので、来週のジェッダではいくらか自信を持ってレースに臨むことができる。」

角田裕毅 14位

「レース中盤まではポイント圏内で走れていたと思うけれど、それ以降はポイント獲得の機会が手をすり抜けていってしまった。ポジション入れ替えをしたときはポイント争いをしていなかったので、レース後の分析ですべてを見直して、今後につなげたい。まだ第1レースなので、理解する時間はたくさんある。メカニックたちはすべてのピットストップで素晴らしい仕事をしてくれたし、戦略面でもっとうまくやれることがあれば、次戦以降のために見直して改善していくよ。」

ジョディ・エギントン:テクニカルディレクター

「いろいろな意味でフラストレーションのたまるレースだった。データを見て、レース中にライバルに差をつけることができたかもしれないポイントを見直す必要がある。ダニエルは最初のスティントでマシンバランスに少し苦しんでいたので、その原因も理解しないといけない。最終スティントではソフトコンパウンドをうまく使って集団に戻ったが、オーバーテイクは容易ではなく、周回数が不足してしまった。裕毅の方がマシンのバランスが良く、レース序盤は中団グループを走りながらうまくタイヤをいたわり、ペースもなかなか良さそうだった。」

「しかし、ランスと周が最終ストップ後の周回でどのようにアドバンテージを得たかを含め、レース中盤を詳しく見直す必要がある。このためにいくつかのポジションを失い、レース終盤で挽回することができなかった。これによって10位争いの機会を失ってしまったからね。」

「全体的には堅実な週末で、中団で戦えるパッケージを持っていたが、しかし今夜のレースからすべてを引き出すことができなかったと考えざるを得ず、バーレーンを失意のうちに去ることになる。これから来週のサウジアラビアGPまでにやるべきことはたくさんあるが、同時に、レースが間近に迫っているため、今回の反省をすぐに生かすチャンスでもある。」

ローラン・メキース:チーム代表

「全体的に、中団がこれまで以上にタイトになった厳しい土曜日だった。11位争いは8台が絡む厳しいものだった!レース序盤は、裕毅がいい仕事をして10番手まで上がってきてくれたので、いい勝負ができたと思う。レースが進むにつれて順位を落とし、終盤はライバルをパスするのに苦労した。」

「最終スティントではダニエルにソフトタイヤを履かせ、裕毅とマシンの前後を入れ替えてしてケビンと周をオーバーテイクするチャンスを狙ったが、最終的には及ばず、13位と14位でレースを終えることになった。まだ第1レースであることは承知しているが、マシンパフォーマンスとペースをどうすればもっと引き出せたかを必ず見直すつもりだ。ファエンツァとビスターでは、全員が懸命に努力しており、ビザ・キャッシュアップRBとして最初の週末ではネガティブを上回るポジティブなことがあった。中盤で100分の1秒でも稼ぐことができれば、大きな違いを生むはずだ。」

RedBull Content Poolより引用

ウィリアムズ

サージェントは序盤、ステアリングホイールのトラブルでスローダウンし、イエローフラッグが振られた。チームがステアリングを交換し、もう一度走り出す事が出来たが、アルボンもまたステアリングに問題を抱えていた。アルボンはレースのさまざまな場面で力強い走りを見せていただけに、このふたりにとっては残念な1日となった。

アレックス・アルボン 15位

「クルマ自体は問題なかったが、かなり遅れてしまった。テストでもっと走っていれば避けられたはずの問題がレース中ずっとあった。レース中ずっとオーバーヒートしていたし、パワーも落ちていたから、データを見直して、より良い状態でジェッダに到着できることを願っている。僕たちのペースはライバルと比較しても似たようなものなので、中盤のバトルは接戦で、厳しいものになるだろう。」

ローガン・サージェント、20位

「昨日の予選でステアリングホイールの電子制御に問題が出て、それが今日も再発してフラストレーションが溜まった。だから根本的な原因を理解して解決し、前に進む必要がある。オープニングラップはとても良かったし、序盤のスティントでいくつか順位を上げることができたから、問題が起こるまではチャンスが有るんじゃないかと思っていたよ。PUの温度にも少し苦しんでいて、前のマシンに接近できなかった。だからすこし残念な夜になったね。僕らに直せないことはないが、今後はすべてを理解する必要がある。」

デイブ・ロブソン:車両パフォーマンス責任者

「レース序盤から2台とも問題を抱えていて、両ドライバーに限界までプッシュする機会を与えることができなかった。接近したトラフィックではPUの温度が限界に達していたので、慎重に管理しなければならなかった。ローガンはまた電子制御の問題でタイヤにフラットスポットを作ってしまい、ピットストップでステアリングを交換することになった。来週の土曜日にジェッダでレースを行うまでに、完全に修正しなければならない問題があるのは明らかだ。」

「昨日見たように中盤は非常にタイトで、今日もっとうまくいっていれば、ポイント獲得のチャンスがあった。幸い、すぐに戻って問題を解決し、サウジアラビアでより良いレースをするチャンスがある。」

ウィリアムズ公式サイトより引用

アルピーヌ

最後尾からスタートしたアルピーヌのふたりにとっては、長い夜になることは目に見えていた。実際のところ、チームはこのレースのほとんどをデータ収集にあてた。中盤の混戦で順位を上げたいのであれば、サウジアラビアに向けてやるべきことがたくさんある。

エステバン・オコン 17番手

「今日は昨日の予選の続きで、全体的には望んでいたような週末ではなかった。最も重要なのは、クリーンなレースができたことと、来週のジェッダでのレースに生かせる貴重なデータを収集できたことだ。異なるレイアウト、異なるコンディションでどのような結果が出るか興味深い。レースとレースの間の短い休みの間に頭を整理し、どこを改善できるかを見極めたい。集中し、前向きに、正しい方向に進み続けなければならない。チーム全体として、サウジアラビアに向けて前を向き、地に足を付けて進んで行かなければならない。」

ピエール・ガスリー 18位

「今日は僕らの日ではなかったが、最終的には予想通りだった。スタートはうまくいって、何台か抜いたが、ターン1で前のマシンがスピンするという混乱に巻き込まれて後退してしまった。それは理想的なものではなかったが、その後は今日持っていたカードのなかでできることをすべてやった。これからも改善すべき点はたくさんあるし、舞台裏ではハードワークが続くだろう。今はまだ自分たちが望むところではないので、一歩一歩前進していかなければならない。来週はまた違うコースで、新たな機会、新たな挑戦が待っている。」

ブルーノ・ファミン:チーム代表

「シーズンのスタートが難しいことは分かっていたし、バーレーンでもそうだった。とはいえ、今あるものでできることはすべてやっているし、コースに出るたびに改善点を見つけ、前進を続けていくつもりだ。ここ数週間のバーレーンでのチームとドライバーたちの努力は称賛に値するし、チームの団結力が光るだろう。来週は、バーレーンとはまったく異なるコースであるジェッダに行くが、A524パッケージを学び続け、進歩させるための新たなチャンスとなる。ハードワークは続く。」

アルピーヌ公式サイトより引用

ピレリ

マリオ・イゾラ:モータースポーツディレクター

「2024年最初のグランプリは、昨年に引き続きフェルスタッペンが後続をあっさりと置き去りにする一方で、彼の背後は非常に接近していた。フェラーリがメルセデスの前にいることをのぞいて、10ポイント圏内に昨年終了時点と同じような順番で5チームが入ったのも偶然ではない。実際、タイヤは昨年のレースとほぼ同じもので、レース前の3日間のテストによって、各チームはそのパフォーマンスをあらゆる角度から分析することができた。」

「気温がやや低めだったこともあり、コースの特性を考慮するとデグラデーションが少なく、ソフトの競争力はさらに高まった。しかし、レッドブルだけが戦略面で大胆な選択をし、他のチームは安全策をとってハードを2セット残してレースに臨んだ。」

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