角田、レッドブル昇格を見据え感情のコントロールの必要性を認める
バーレーンGPの終盤、RBチームメイトのダニエル・リカルドに冷静さを欠く場面のあった角田裕毅。レッドブルのドライバー候補になるためにも、レース中、自身の感情のコントロールを改善しなければならないと認めた。
レース終盤、12位争いでのスワップ指示
角田は52周目、ハースのケビン・マグヌッセンと12番手を争っていたが、チームはリカルドにマグヌッセンをオーバーテイクさせるため、道を空けるよう角田に指示を出した。
しかし、角田はリカルドをパスさせた後、チェッカーフラッグ後のクールダウンラップでチームメイトに急接近してわずかに接触を避けながらコースに戻った。このことに対し、リカルドは無線で激しい口調を使って反応した。
そしてレース後、リカルドはこの口論に未熟さがあったことを示唆し、チームはこの問題について話し合うためのミーティングを提案した。
あれから数日が経過し、角田はサウジアラビアGPを前にこの件についての見解を求められた。
今はお互いを理解
「レース後にチーム全員で話し合った。」と語る角田。「僕たちはまだ団結している。今は理解を共有していて、お互いを理解している。本当にそうだと思う。」
また、角田は、その反応がチームオーダーに対する不満を反映したものだったのかどうかについて、こう答えた。「その瞬間はそうだった。でも、最終的には彼らの言っていることが理解できた。結局は簡単なレースではなかったから、そういう事かな。」
角田は、なぜRBがポイントを獲得できないポジション争いで入れ替えの必要性を感じたのかについて、さらに詳しく説明した。
「ダニエルとは違う戦略だったと思う。彼は新しいタイヤを履いていたし、ソフトタイヤを履いていた。僕はケビンとバトルしていたんだけど、明らかに彼のほうがフリーエアが多かったし、ペースも良かった。おそらくチームはダニエルのほうがペースが良くて、ケビンをオーバーテイクするチャンスがあると考えたから、僕にポジションを交換するように言ったんだと思う。それで僕にポジション交換を指示したんだと思う。」
「その瞬間はとても頭に血が上っていたけど、でも最終的には、おそらく1周後か半周後に彼を抜かせた。結局、チームは自分たちにチャンスがあると思ったのだろう。だからそれを尊重したんだ。」
セルフコントロールに重点
セルジオ・ペレスが今季限りで契約延長に失敗した場合、2025年にはレッドブルでのポジションが得られる可能性があるため、リカルドと角田はそのポジション争いに名乗りを上げたいと以前から話していた。
そのため、角田はレッドブルとの契約を望むのであれば、感情のコントロールを鍛える必要があると感じているようだ。
「間違いなく、それは僕が改善しなければならないことだ。もしまた同じようなことをしたら、もっと問題が出てくるだろうね。だから今取り組んでいるところだし、必ず改善するよ。例えば1歩だけでなく、2歩以上必要なんだ。」
「それを改善できる自信はある。(今は)主にセルフコントロールに重点を置いているが、それ以外はほとんど達成できているという自信もあるし、向上心を持ち続けている。」
ジェッダで再びRBからチームオーダーが出された場合、物事はよりスムーズに進むかどうかについて、角田はこう答えた。 「そう願っているよ。」
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