【アメリカGP】エキサイティングな5つのトピック
チャンピオンシップのタイトルは決まったが、チームにとってもドライバーにとっても他の順位がすべて確定したわけではない。そこで、アメリカGPに向けての主な話題をいくつか紹介する。
【マクラーレンの復活を止められるか?】
現在、最も好調なチームは過去3戦のうち2戦で優勝しているという意味ではレッドブルだが、オスカー・ピアストリがカタールのスプリントで勝利したことや、過去3回のGPで、他のどのチームよりも多い104ポイントを獲得しているという点ではマクラーレンではないだろうか。
レッドブルの74ポイントよりも、フェラーリの70ポイントよりも、メルセデスの63ポイントよりも、アストンマーティンの13ポイントよりも多い。
マクラーレンはシンガポールGPから、3つの異なるサーキットで目覚ましい活躍を見せている。また、鈴鹿とカタールという2つの高速サーキットが自分たちのマシンに合っていたと感じているようだ。現在のマクラーレンは、コンストラクターズランキング3位のフェラーリを脅かす存在になる可能性さえあるが、残りすべてのサーキットで過去2戦のようなパフォーマンスができる可能性は低い。
メルセデス、フェラーリ、アストンマーティンはサーキット・オブ・ジ・アメリカズで反撃に出るだろう。
【ダイナミックなメルセデス】
カタールGP日曜日のレースで、ジョージ・ラッセルが見せたペースを考えると、メルセデスには何ができたのだろうかという思いがあるだろう。最後尾から追い上げたラッセルは、タイヤ周回数制限があるにもかかわらず競争力をみせ、4位でフィニッシュした。
しかし、ターン1ではチームメイトのルイス・ハミルトンと接触してしまい、ハミルトンのレースが終わってしまった。
「なんてことだ!2レース連続だよ!」というラッセルの即座の無線発言は、インシデントが積み重なり、緊張が高まっていく様子を浮き彫りにしていた。
現段階では問題とは言い難いが、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで再びポジション争いを繰り広げるようなことがあれば、要注目だろう。
【ハースに大きなアップグレード】
ハースはホームレースとなるアメリカGPでスペシャルカラーリングを施し、スペシャルデザインのレーシングスーツを披露することはすでにご存じだろう。
また、大規模なアップグレードも導入される。このパッケージは、現在多くのチームが目指しているレッドブルの路線と同じようなコンセプトで、ハースにとっては2つの面で重要な意味を持つ。
より直接的なところでは、ここ数週間でウィリアムズに11ポイントも離されている彼らがコンストラクターズ7位争いに復帰するには、今季のパフォーマンスで一歩前進する必要がある。カタールではアルファロメオがダブルポイント獲得でハースの前に躍り出た。
ハースは2024年に向けて、マシンの異なるコンセプトの開発と理解がうまくいくかどうかを確かめたいと考えている。すぐに影響が出るかどうかは別として、アップグレードは来年のハースの動向に影響を与えそうだ。
【リカルドの復帰】
現在コンストラクターズでハースより下位にいる唯一のチームがアルファタウリだ。アメリカGPでダニエル・リカルドが復帰することになっている。
リカルドは手の骨折で過去5戦を欠場。カタールでの復帰も間近ではあったが、シミュレーターセッションを終えた後、完全に回復するために2週間余分に休息を取る方が賢明だと判断。
「もちろん、彼は復帰を望んでいたよ。」
「だが結果的に(カタールの)コンディションは彼にとって非常に厳しいものだった。余分に休息をとることはダニエルが準備をするためのベストな判断だった。」とクリスチャン・ホーナーは語った。
【もう一つのスプリントと大群衆】 初めてのオースティンでのスプリント、更にはカタールGPから連続してのスプリントとなる。
コース上でのポジション争い、インシデント、セーフティーカー等。カタールGPでは多くのドラマが生まれたが、アメリカGPではどんなことが起こるのだろうか。
近年オースティンでの観衆の規模の大きさもさることながら、サーキット・オブ・ジ・アメリカズはそれを実現するのに絶好の会場だ。レースが行われる週末を通して50万人ほどのファンが詰めかけると予想している。これは、今シーズン最大の数字となった44万人と同程度だ。
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