フェラーリ、アメリカGPで堅調なパフォーマンスを披露
2025年アメリカGPにおいて、フェラーリが堅実かつ戦略的なレース運びで存在感を示した。モナコ出身のシャルル・ルクレールが果敢な戦略で挑み、見事3位を獲得。フェラーリにとって今季6回目、通算835回目となる表彰台を記録した。
ルクレールは、トップ15ドライバーの中で唯一摩耗したソフトタイヤでスタートするという大胆な戦略を採用。ミディアムタイヤを選択したドライバーが大多数を占める中、この決断が功を奏し、ターン1でマクラーレンのランド・ノリスを抜いて2位に浮上した。一方、ルイス・ハミルトンは4番グリッドからのスタートでポジションをキープした。
7周目にはカルロス・サインツとキミ・アントネッリの接触によりセーフティカーが導入される。ソフトタイヤの性能が落ち始めたものの、ルクレールは22周目まで懸命かつ賢明にノリスを抑え続け、その後ミディアムタイヤへ交換。ピットストップ後は9番手に後退したが、ニコ・ヒュルケンベルグと角田裕毅を次々にオーバーテイクし、順位を上げ始めた。

終盤にはノリスとの接戦が続き、52周目についに抜かれ3位に後退。それでもルクレールはそのままフィニッシュラインを通過し、今季6度目、通算49回目の表彰台を手にした。
レース後、ルクレールは次のように語った。「週末には満足している。フリー走行1回目でトラブルが発生し苦しいスタートだったが、スプリント予選やレースでは改善できた。集中し続けた結果、表彰台を獲得することができた」
「今日はよりアグレッシブな戦略を採用したので、スタートで順位を獲得することが私の目標だった。ソフトタイヤでのスタートはリスクもあったが、最終的にはそれが功を奏した。チームはいい仕事をしており、シーズン最終ラウンドに向けて、この勢いを維持するために全力を尽くす」
フェラーリ加入後初の表彰台こそ逃したものの、ハミルトンも4位でフィニッシュ。レース後にはチームの成長に手応えを語った。
「今日のレースはチームにとっていい結果になり、貴重なポイントをいくつか獲得できた。最初のスティントは力強く、3位を争っていたが、ピットストップ後はトップ3との差を詰めるのがとても難しかった。全体としてはポジティブな週末であり、チームは進歩している。SF-25の潜在力も感じられた。週末を通して、信じられないほどのエネルギーをもたらしてくれたファンの皆に感謝する」
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