キック・ザウバー、大幅に変更された2024年マシンとカラーリングを発表
キック・ザウバーは、蛍光グリーンとブラックのカラーリングがまぶしい2024年の新マシン『C44』を、ロンドンのギルドホールで開催されたきらびやかなイベントで発表した。
今年から 「ステーク・F1チーム・キック・ザウバー」として活動するザウバーは、イタリアのタイトルスポンサーであったアルファロメオに別れを告げ、新時代に乗り出す。
前のモデルとは「明らかに違う」C44
スイスに拠点を置くこのチームよると、C44は「前モデルとは明らかに異なる」もので、多くの変更が導入されたという。最も大きな変更点のひとつは、サスペンションがプッシュロッドからプルロッドに変更されたことだ。
また、C44ではサイドポッドとエンジンカバーが変更され、純粋なラップタイムを追求する上で最も重要な開発エリアのひとつであるフロアも新しくなっている。チームは、いくつかの重要なアップデートが 開幕戦で投入されると付け加えている。
ザウバーが運営するチームは、3年連続でバルテリ・ボッタスと周 冠宇のラインアップを維持する。
「今日お披露目した新マシンC44は、ジェームス・キーとテクニカル・チーム、そしてヒンウィルにいるすべての人びとが今日のマシンに貢献してくれたことへのトリビュートだ」とチーム代表のアレッサンドロ・アルニ・ブラビは語った。「新しいマシンの発表に立ち会うのはいつも特別な瞬間だが、ステークF1チームという新しい時代の幕開けとなれば、なおさらだ。」
「私たちはフレッシュで新しいアイデンティティを持ち、サーキットの内外で計画しているすべてのことにわくわくしている。数字にコミットするのはいつでも難しいことだから、具体的な目標についてここでは話さないが、我々の目標は明確で、マシンとパッケージのパフォーマンスを向上させることだ。」
目標はパッケージ全体の改善
「パッケージというのは、レースチームからコース上での作戦、ピットストップ、戦略まで、あらゆる分野を意味する。それは単なるマシンパフォーマンス以上のことで、我々はすべての部門に対してコミットメントを持っており、これこそが目標とすることだ。そして、シーズンが進むにつれて自分たちのポジションがどうなるかを見ていくことになる。しかし、重要な目標は今年を改善し、2023年よりもいい仕事をすることだ」
トロ・ロッソとマクラーレンを経て、昨年9月にヒンウィルのチームに復帰したテクニカル・ディレクターのジェームス・キーは、「C44は事実上まったく新しいマシンで、リアに若干のキャリーオーバー部分がある程度だ。チームは私が参加する前から、野心的な方向性を選択する必要があったんだ。メカニカルな変更も多く、まったく見えない部分もあるが、非常に目立つ部分もある。」と語った。
「フロントサスペンションはまったく新しいもので、われわれのような規模のチームにとってはタフで野心的なプロジェクトだ。開発の主要分野であることもあり、空力的な変更も多い。新しい、エキサイティングな方向性をたくさん取り入れたが、そのすべてがかなりのポテンシャルを秘めているように見える。」
ヒンウィルには熱意が戻ってきた
ボッタスは次のように語った。 「新しいC44は、見た目も、クルマに期待できることも、間違いなく違っている。チームとしてパフォーマンスを発揮し、素晴らしいポテンシャルを秘めたこのパッケージから最大限の力を引き出す必要がある。個人的に言えば、チームとともに3年目のシーズンを迎えるにあたって、目標は高くなければならない。」
「僕自身の期待は高いよ。僕たちは絶対に去年から進歩しなくてはならない。正直なところ、自分たちで設定した目標を達成できなかったシーズンからね。僕たちは今それを改善して、ステップアップしなければならないけれど、ヒンウィルには本当に熱意が戻ってきたから、自分たちにはそれができるという自身がある。」
この色は見逃せない
周は次のように言った。「まず、この色は見逃せない!特にF1では、とてもエキサイティングで新しいアプローチだ。そして、僕の側からは、もちろん、速くなることを期待している。」
「昨シーズンから、特に夏休み明けの後半戦は、チームとしてどこを改善しなければならないか、ファクトリーに戻って冬に向けて何をすべきかを正確に理解するために、多くの努力をしてきた。今こそそのすべてを一つにして、クルマをコース上に持っていく時だ。」
「期待値は高いが、同時に、ライバルたちとの競争が始まるまで、自分たちの本当の立ち位置がわからないこともわかっている。それでも、新車には多くの努力が注ぎ込まれたし、もうじきそのマシンをドライブできることにわくわくしているよ。」
C44は金曜日にバルセロナでシェイクダウンを終え、初めてサーキットを走る。その後、チームはバーレーンに移動し、3日間のプレシーズンテストに臨む。
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