2026年F1カレンダー、トルコGPが今季中に実現する可能性も浮上
イスタンブール・パーク・サーキットの2027年F1復帰が正式決定したばかりだが、FIA会長のモハメド・ビン・スライエム氏は、2026年シーズン中にトルコGPが開催される可能性にも言及した。4月に中止となった中東2レースの代替案として、F1カレンダー再編の議論が進められている。
現状整理

バーレーンGPとサウジアラビアGPは、中東情勢悪化の影響を受けて中止となった。これにより、2026年シーズンは当初予定されていた24戦から22戦へ減少している。
放映契約上は22戦でも大きな問題はないものの、F1側にとっては2大会分の開催権料が失われる形となった。両レースを合わせると約1億ユーロ規模の損失とみられており、代替開催を模索する大きな要因となっている。
スライエム氏は、カタールGP周辺のスケジュールを後ろ倒しにする可能性に触れつつ、次のように語った。
「主催者と最善の解決策について協議している。重要なのは、どこで開催したいかだ。プレッシャーをかけることなく実現を目指す」
検討される2つのシナリオ
追加開催案としては、主に2つのシナリオが浮上している。
1つ目は、アゼルバイジャンGPからシンガポールGPまでの期間に1戦を追加する案だ。
現在のスケジュールでは、9月26日開催のアゼルバイジャンGPと10月11日のシンガポールGPの間に1週間の空白がある。政治情勢が許せば、この期間に中止となった1レースを組み込める可能性がある。
ロジスティクス面の負担は大きいものの、実現不可能ではないという見方だ。
2つ目は、シーズン終盤の日程を再編する案だ。
現行カレンダーでは、11月22日にラスベガスGP、11月29日にカタールGP、12月6日にアブダビGPが予定されている。ここでアブダビGPを1週間後ろ倒しして12月13日に移動させれば、その間に追加開催を挿入できる。
ただし、この場合チーム関係者やファンは宿泊・移動手配の変更を迫られ、前例のない負担となるだろう。
トルコという選択肢

中東情勢が不安定な中で、湾岸地域外に位置するイスタンブールは比較的安全な代替開催地として注目を集めている。一方で、現時点ではイスタンブール・パーク・サーキットがF1開催に必要な正式ホモロゲーションを完了していないという課題も残る。
スライエム氏は次のように説明した。
「必要なホモロゲーションとその他の条件が整えば、今年中にトルコで開催することは可能だ」
なお、トルコは新型コロナ禍の2020年と2021年にも短期間の準備でF1開催を実現した実績を持つ。
残る不確定要素
さらに懸念されているのは、中東情勢の悪化が続いた場合、シーズン終盤のカタールGPやアブダビGPにも影響が及ぶ可能性だ。チャンピオンシップ争いの観点からも、残りのレース数や獲得可能ポイントを早期に確定させる必要性が高まっている。
アラブ首長国連邦出身であるスライエム氏は、重みを持って次のように語った。
「モータースポーツより大切なものがある。スポーツは待つことができる。最優先されるべきは常に人命だ。うまくいけばすぐに通常に戻れるだろう。しかし10月や11月まで混乱が続くようであれば、安全を最優先し、現地開催は行わない」
9月から12月にかけてのカレンダー再編は、物流や運営計画への影響が大きいため、今後数週間以内に判断が下される見通しだ。依然として、政治情勢の先行きは不透明なままとなっている。
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