ラッセル、アストンマーチンへの移籍の噂を完全否定

2025年のカナダGPで優勝を飾ったメルセデスのジョージ・ラッセルに対し、アストンマーティンが2026年シーズンに向けて獲得を本格的に検討していると、F1専門メディア『Motorsport』が報じた。2026年はF1のテクニカルレギュレーションが大幅に変更されるタイミングであり、アストンマーティンはその変革期に向けたチーム強化の柱として、ラッセルを起用する可能性があるという。
ラッセルのメルセデスとの契約は今シーズン末で満了を迎える。長らく契約延長は既定路線と見なされていたものの、現時点ではまだ正式な合意には至っていない。この不透明な状況が、ラッセルによるチーム移籍の可能性を巡る憶測を呼んでいる。
仮にアストンマーティンがラッセル獲得に動くとすれば、現在のドライバーラインアップの見直しが避けられない。現時点でフェルナンド・アロンソとランス・ストロールは共に2026年までの契約があるとされている。しかし、ストロールはチームオーナーであるローレンス・ストロールの息子であるため、そのポジションは安泰と見られている。
一方で、アロンソはカナダGPの週末に古巣であるアルピーヌのモーターホームを訪れた姿が目撃されており、2年前に離脱したチームへの復帰の噂が再燃している。ドライバー市場の椅子取りゲームは今後さらに激しさを増す可能性がある。
■ メルセデスはラッセルを手放せるのか?
2026年に向けて現時点で契約が未定な有力ドライバーはジョージ・ラッセルただ一人。だが、カナダGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンを抑えて優勝した後も、公式会見で他チームとの交渉は行っていないと強調した。
「僕は他の誰とも話をしていないし、僕に興味を示していても、それに応じたことはない」とラッセルは語る。「僕はずっと、メルセデスに残るつもりだと明言してきた。それは今も変わらない」
また、メルセデスへの忠誠心についても強調しつつ、フェルスタッペンへの関心が高まっている件に関しては理解を示した。
「メルセデスには恩がある。彼らは僕にF1でのチャンスを与えてくれたからチームだ。マックスに関する議論があったことには特に不満はない。なぜなら、僕が何度も言ってきたように、もしすべてのドライバーがフリーだったら、どのチームも真っ先にマックスを獲得しようとするのは当然のことだからね」
「でも結局のところ、各チームには2つしかシートがない。そして僕は自分のパフォーマンスを維持し続ければ、自分の立場が脅かされることはないとわかっている。だから、僕は落ち着いているし、契約交渉を急ぐつもりはない」とし、冷静に状況を見極めている様子を見せている。
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