【ベルギーGP】決勝結果―アントネッリ、今季6勝目! ルクレールとの一騎打ちを制す
伝統のスパ・フランコルシャンで開催された2026年F1第10戦ベルギーGPの決勝は、キミ・アントネッリがシャルル・ルクレールとの激しい首位争いを制し、今季6勝目を挙げた。
メルセデスのアントネッリは、自身初となるベルギーGP制覇を達成。今シーズン6勝目、キャリア通算11回目の表彰台を獲得し、これによりチームは通算139勝目、スパでは7勝目を記録している。
レース後、アントネッリは次のように激戦を振り返った。
「ここ数戦は本当に難しいレースが続いていたから、また表彰台の頂点に戻ってこられて最高の気分だよ。
バーチャルセーフティカー(VSC)のフェーズで一度トップの座を失ってしまって、そこからまた必死に戦ってポジションを奪い返さなければならなかった。今日は決して簡単な日じゃなかった。シャルルのペースがすごく速くて、最後の最後まで僕を限界まで追い詰めてきたからね。
選手権のリードは広がったけれど、まだタイトルのことは考えたくない。ベルギーに来る前のレースを見ればわかる通り、F1では一瞬ですべてが狂ってしまう。今日は僕に幸運の女神が微笑んでくれたが、今後の戦術は変わらないよ。とにかく毎レース一貫してトップを目指し続けること。そうすれば、結果は後からついてくる」
波乱の幕開け、オープニングラップでラッセルがリタイア

決勝は曇り空の下、気温16.8℃、路面温度28.1℃というコンディションでスタート。1コーナー付近ではわずかに雨粒も確認された。
ポールポジションのアントネッリは好スタートを決めたが、2番手のマックス・フェルスタッペンが強力なバッテリーブーストを使い、ラ・ソースの立ち上がりで一時首位に立つ。しかし、アントネッリはケメル・ストレートで再び前に出ると、レ・コンブ進入で首位を奪還。その隙を突いてルクレールもフェルスタッペンをかわし、2番手へ浮上した。
その直後には後方でアクシデントが発生する。ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルが接触し、ラッセルはグラベル上でストップ。オープニングラップで無念のリタイアとなった。この事故によりセーフティカー(SC)が導入され、FIAは両者の接触について調査を開始した。
SC導入時の順位は、アントネッリ、ルクレール、フェルスタッペン、オスカー・ピアストリ、ハミルトン、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッド、フランコ・コラピント、ガブリエル・ボルトレート、ランド・ノリスだった。
フェラーリとマクラーレンが接触

4周目にレースが再開されると、アントネッリはリスタートをうまく決め、ルクレールとの差を広げる。
6周目にはフェルスタッペンがルクレールを攻略して2番手へ浮上。続く7周目には4位を走るピアストリがルクレールに挑み、バスストップ・シケインからレ・コンブにかけて両者が接触した。2台は走行を続けたものの、マクラーレンのマシンからカーボン片が飛散。ピアストリは無線で「シャルルが十分なスペースを残さなかった。大クラッシュになるところだった」と訴えた。
この接触でピアストリは右フロント側のアンダーフロアを損傷。FIAはこの件も調査対象としたが、16周目にペナルティなしとの裁定が下された。
9周目にはハミルトンが4位へ浮上したものの、翌10周目にはラッセルとの接触の責任を問われ、5秒のタイムペナルティを科されることとなった。
VSCで戦略が交錯、フェラーリが首位浮上

17周目、3位を走行していたフェルスタッペンが先陣を切ってハードタイヤへ交換。直後、ブランシモンに落下したデブリによりVSCが導入され、メルセデスは首位アントネッリをピットへ呼び戻した。
これでルクレールが暫定首位に立つと、その直後に再びデブリ回収のためVSCが導入される。フェラーリはこのタイミングでルクレールとハミルトンを同時にピットへ入れ、ハミルトンは5秒ペナルティも消化。VSCによるタイムロスを最小限に抑え、ルクレールはアントネッリとフェルスタッペンの前でコースへ復帰することに成功した。
一方、ハミルトンのピット作業ではフロントウイング調整の指示が遅れ、右フロント担当のメカニックが車輪に巻き込まれ転倒する場面もあった。幸い大事には至らなかったが、ハミルトンも無線で「彼は大丈夫?」とスタッフの安否を気遣っていた。
アントネッリが首位奪還、ルクレールとの一騎打ちを制す

23周目、ニュータイヤのルクレールがノリスを抜き去り、再びトップへと躍り出る。アントネッリも26周目にノリスを攻略し、約2.8秒前方を走るルクレールの追撃を開始した。
ステイアウトを続けていたノリスはタイヤが限界を迎え、29周目にはフェルスタッペンにも先行を許す。マクラーレンはチーム内での争いを避けるため、ノリスへ「オスカーと順位が何度も入れ替わるような不毛な戦いをするな」と指示を送り、その後ようやくピットへ呼び戻した。
30周目を過ぎると、ルクレールは「1速から2速へのシフトチェンジのフィーリングがスムーズじゃない」とギヤボックスの違和感を無線で報告。それでも首位を守り続けたが、アントネッリはパワーユニットの優位性を生かして差を詰め、34周目のレ・コンブで首位を奪還した。
その後、アントネッリはルクレールの追撃を退けながらレースをコントロールし、トップでチェッカー。2位にルクレール、3位にフェルスタッペンが入った。
ハミルトンは終盤にピアストリをかわして4位でフィニッシュしたが、ピットアウト時の危険な発進についてレース後の審議対象となっている。5位はピアストリ、6位には最後尾スタートから驚異的な追い上げを見せたアイザック・ハジャーが入り、7位ノリス、8位ボルトレート、9位リンドブラッド、10位コラピントまでがポイントを獲得した。
今季6勝目を挙げたアントネッリは、ドライバーズランキングでのリードをさらに拡大。タイトル争いに向けて大きな一歩を刻む結果となった。
2026年F1ベルギーGP 決勝結果
| 順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 | 獲得Pt |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 44 | 1:24:42.479 | 25 |
| 2 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 44 | +1.952s | 18 |
| 3 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル | 44 | +11.586s | 15 |
| 4 | ルイス・ハミルトン | フェラーリ | 44 | +17.245s | 12 |
| 5 | オスカー・ピアストリ | マクラーレン | 44 | +18.988s | 10 |
| 6 | アイザック・ハジャー | レッドブル | 44 | +23.307s | 8 |
| 7 | ランド・ノリス | マクラーレン | 44 | +24.014s | 6 |
| 8 | ガブリエル・ボルトレート | アウディ | 44 | +49.140s | 4 |
| 9 | アービッド・リンドブラッド | レーシングブルズ | 44 | +50.406s | 2 |
| 10 | フランコ・コラピント | アルピーヌ | 44 | +76.037s | 1 |
| 11 | ピエール・ガスリー | アルピーヌ | 44 | +76.991s | 0 |
| 12 | リアム・ローソン | レーシングブルズ | 44 | +77.523s | 0 |
| 13 | ニコ・ヒュルケンベルグ | アウディ | 44 | +78.348s | 0 |
| 14 | オリバー・ベアマン | ハース | 44 | +94.465s | 0 |
| 15 | アレックス・アルボン | ウィリアムズ | 44 | +104.684s | 0 |
| 16 | カルロス・サインツ | ウィリアムズ | 44 | +105.856s | 0 |
| 17 | エステバン・オコン | ハース | 44 | +110.925s | 0 |
| 18 | バルテリ・ボッタス | キャデラック | 43 | +1 lap | 0 |
| 19 | フェルナンド・アロンソ | アストンマーティン | 42 | +2 laps | 0 |
| NC | ランス・ストロール | アストンマーティン | 25 | DNF | 0 |
| NC | セルジオ・ペレス | キャデラック | 13 | DNF | 0 |
| NC | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 0 | DNF | 0 |
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