【オーストリアGP 決勝】ヴォルフ代表、フェルスタッペンの終盤の走りに脱帽「最後まで気が抜けなかった」
オーストリアGPの決勝は、最後まで勝敗の行方が読めない緊迫した71周となった。メルセデスはジョージ・ラッセルが今季2勝目を挙げたものの、レース終盤にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが猛烈な追い上げを見せ、トト・ヴォルフ代表も「最後まで気の抜けないレースだった」と振り返った。
レース前、ポールポジションからスタートするラッセルの最大のライバルは、2番手と3番手に並んだシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンのフェラーリ勢と見られていた。しかし、実際にメルセデスを最も苦しめたのは、5番グリッドから巻き返しを狙ったフェルスタッペンだった。
レースはラッセルが終始安定したペースで首位を守り、4番手スタートのキミ・アントネッリも着実にポジションを上げていく展開となったが、最終スティントでドラマが待っていた。新品タイヤに履き替えたフェルスタッペンがファステストラップを連発し、ラッセルとの差を急速に縮めていったのだ。
最終的にラッセルは1.611秒差で逃げ切り勝利を飾ったが、メルセデス陣営はチェッカーフラッグまで気の抜けないレースを強いられた。
フェルスタッペンの猛追に驚き
レース後、メディアの取材に応じたヴォルフ氏は、終盤に驚異的なペースを見せたフェルスタッペンを称賛した。
「スタート前はフェラーリを警戒していた。しかし本当に驚かされたのは、マックスのパフォーマンスだ。彼の終盤のスピードは非常に強力で、信じられない勢いで我々を追い上げてきた。
もちろん、我々のマシンに近づけば近づくほど、前を走る車のダーティエアを受けることになる。だから、彼にとってもペースを維持するのは難しくなっていったはずだ。
それでも、最後の数周は本当にエキサイティングだった。マックスがジョージに追いつくのか、あるいは3番手のキミがマックスを捕らえることができるのか、コントロールラインを通過するまで誰も予測がつかない緊迫した状況だった」
さらに、今回の勝利は今季でも特にタフな内容だったと振り返る。
「レース中、一瞬たりとも気が抜ける瞬間はなかった。ライバルたちは我々が想定していた以上に接近していたんだ。特にレッドブルは、最後のスティントで極めて高い競争力を発揮していた。ホームレースでの彼らの底力には目を見張るものがあったし、我々はチェッカーフラッグを受けるその瞬間まで、すべての戦略を完璧に遂行しなければならなかった」
ラッセルの盤石な走りとアントネッリの粘り
手に汗握る勝利となったものの、ヴォルフ氏は2人のドライバーの仕事ぶりを高く評価した。
「ジョージは見事にレースをコントロールしてくれた。あのような終盤の極限のプレッシャーの中では、とにかく余計なことを考えずにクリーンに走り切るしかない。彼はそれを完璧にやり遂げ、最も重要な局面でひとつのミスも犯さなかった。
そして、19歳のキミだ。彼はスタート直後から信じられないほどの粘り強さと不屈の精神を見せてくれた。予選でのミスを帳消しにする素晴らしいリカバリーを披露し、レース終盤までフェルスタッペンに強烈なプレッシャーをかけ続けながら3位を勝ち取ったんだ」
メルセデスは予選後のセットアップ変更で、一発の速さよりも決勝でのタイヤマネジメントを重視する方向へ舵を切っていた。この判断が終盤のフェルスタッペンの猛追をしのぎ切り、フェラーリ勢に対しても優位を維持する要因となった。
今季残り15戦。オーストリアGPは、メルセデスの競争力向上を印象づける一戦となった。一方で、大破したマシンを一晩で戦える状態まで立て直したレッドブルの対応力、そしてフェラーリを含めた3強の接戦は、今後のタイトル争いがさらに激しさを増していくことを予感させる内容だった。
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