ベアマンの”ファンタスティック”な活躍を、バスールと小松が絶賛
サウジアラビアGPの金曜日、FP3が始まる数時間前に、虫垂炎で手術が必要なカルロス・サインツの代役を務めることが急遽決まったオリバー・ベアマン。フェラーリのチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、サウジアラビアGPで素晴らしいF1デビューを飾った、この若く才能あふれるオリバー・ベアマンを称賛した。
現在F2参戦2シーズン目のベアマンは、サインツが虫垂炎で手術が必要と診断されたことを受けて出場。18歳のベアマンは予選11番手からスタートし、7番手でフィニッシュ。自身初のF1レースで6ポイントを獲得した。
ベアマンがSF-24のステアリングを握ることになったのは急な知らせだったにもかかわらず、バスールはルーキーの冷静な対応を称賛した。
「オリバーは最初から非常に冷静に対処していた。プレッシャーもあったはずだし、フェラーリにとって最年少(ドライバー)であることや、いろいろなことを彼に思い出させた。」
「でも1日の終わりには、彼はそれを忘れてポイントに集中することができたと思うし、彼にとっては明確な目標だったと思う。」
ジェッダ・コーニッシュ・サーキットの27コーナーの高速コースという難易度の高さを考慮すると、バスールは、ベアマンがほとんどミスをせずにコースに取り組んだことを称賛し、次のように付け加えた。「彼がFP1もFP2も行わず、ミスもなく短い週末を過ごしたことは、正直なところ、完全に感銘を受けたよ。」
さらに『Sky Sports F1』でバスールは、ベアマンがこれまで経験したことのないF1グランプリの局面に直面したときにミスを犯す可能性については現実的なことを認めた。
「ご想像の通り、金曜日の予選でオリバーにマシンに飛び乗るようお願いしたとき、まさか(こんなに)頑強な週末になるとは思っていなかった。彼は昨日、フリー走行で一歩一歩前進し、予選では非常に力強い走りを見せた。」
「今日はスタートやピットストップの手順など、これまで彼がやってこなかったことに少し心配はしたが、彼はとても堅実で、レースではミスをひとつもしなかった。ランドやルイスを抑えて、スピードを上げることが出来ていた。全体的に素晴らしい仕事だ。」
ベアマンのタイヤマネージメント能力と、レース中のさまざまなプレッシャーへの対応力、そしてグランプリ最終には彼自身のファステストラップを記録したことは、バスールからも高く評価された。
「素晴らしかった。マネージメントについてやペースについてもそうだが、彼はレースの最初からとても堅実で、ミスをしなかった。」とバスールは語った。
「彼は良いフィードバックをしてくれたし、無線でもとても落ち着いていたし、皆を落ち着かせようともしていたよ。」
バスールは、これはベアマンにとって、彼のこれからも続く旅の一歩にすぎないことを認めた。昨年はハースから2回のFP1セッションに参加したベアマンだが、2024年にはさらにFP1に参加することになっている。また、F2でのチャンピオン争いも視野に入れている。
このパフォーマンスによって、ベアマンが2025年にフェラーリのパートナーチームのグリッドにつく可能性があるかどうかについて、バスールは次のように語った。 「そうかもしれないが、最も重要なことは、今日の結果は2、3週間後には過去のものとなり、彼はF2に集中しなければならないということだ。」
「彼はF2でポールポジションからスタートするはずだったから、この週末は彼にとっても大きな損失だった。」
ハースでは、チーム代表の小松礼雄が同様にベアマンに感銘を受け、ベアマンが今季もFP1でチームに加わることに喜びを示した。
ジェッダでのベアマンの活躍が、ハースの将来的なレーダーになる可能性について質問され、小松は次のように答えた。「もちろんだ。昨年、メキシコとアブダビのFP1で彼を走らせたとき、彼が全てを兼ね備えた人物であることは一目瞭然だった。だから、今年は6回のFP1に彼を起用できることをとてもうれしく思っている。」
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