ノリス、予選敗北を「難しい」と認めつつも冷静 決勝での初戴冠へ集中
アブダビGPの予選で2番手に終わったランド・ノリスは、マックス・フェルスタッペンとの「難しい」戦いを振り返り、自身の状況には依然として不確実性が残っていると語った。マクラーレン勢はフリー走行で圧倒的な速さを示したものの、その勢いをポールポジション獲得にはつなげられなかった。
フェルスタッペンがタイトルを望み続けるためには、日曜に勝利し、なおかつノリスが4位以下でフィニッシュする必要がある。その中で、フェルスタッペンは見事なアタックラップを決めてポールポジションを獲得。ノリスは0.301秒差で敗れ、フロントロウ2番手から決勝に臨む。
それでも、選手権リーダーであるノリスにとって条件は明確だ。決勝で3位以内に入れば自身初の世界タイトルが確定し、マクラーレンにとっても2008年ルイス・ハミルトン以来となる王者誕生となる。しかし、予選で広がった差はノリスにとって決して小さくない手応えだった。

ノリスは予選後、「難しい、難しい」と率直に語り、金曜時点ではフェルスタッペンが優位に見えた状況に追いつけなかった点にいら立ちを見せた。そのうえで、決勝では“必要な仕事”に徹すると強調した。
「マックスは良い仕事をしたので、おめでとうと言いたい。自分たちもできる限りのことをしたし、ラップには満足している」とノリス。「もちろん最後の週末でポールを取れなかったのは残念だが、今日は十分な速さがなかった。明日はそれを達成できるよう改善しないといけない」
3位フィニッシュでタイトルが決まる状況の中でも、勝利を目指すのかと問われたノリスは、まだ明確な考えを持てていないと認めた。
「わからない」と答えたノリス。「考えるときは来ると思うけど、今はポールを取れなかったことが残念。明日も勝ちたいし、それが目標なのは変わらない」
圧倒的な大一番を前に、ノリスは冷静さを保ちながらも、自らの手で運命を決めに行く覚悟をにじませた。
【関連記事】
- マルコ氏、角田のトウ・フェルスタッペンのポールを賞賛も、決戦には慎重
- マクラーレンのザク・ブラウン、タイトル決戦前に強調「実利的かつ現実的に判断する」
- ハジャー、アブダビでのQ3進出に満足-「走りが一段階進化した」
- 【アブダビGP】予選後、角田裕毅のコメント「できる限りのことをして彼を助ける」
- フェルスタッペンが“角田のトウ”でアブダビポール獲得-最終決戦でも角田は渾身のサポート
