ローレンス・バレットによる2024年シーズンの5つの大胆予想

今年もこの季節がやってきた。クリスマスにご馳走をお腹いっぱい食べ、新年を祝うために乾杯し、そして今、可能性とチャンスに満ちた新年を迎えている。F1の10チームにおいては、年末年始の大半をそれぞれの2024年マシンの開発に費やしてきたことだろう。

1. ランド・ノリスがチャンピオンシップトップ3でフィニッシュ

2023年のグランプリ初優勝という昨年の予想には届かなかったものの、ランド・ノリスはキャリアベストとなる7回の表彰台(うち6回は2位)を獲得し、遠く思われた表彰台の頂点に近づきつつあることを示した。

彼はレッドブルで圧勝を続けたチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンに対し、純粋なペースで複数回にわたって互角に渡り合った数少ない中の一人である。年間を通していつも以上にミスを犯しながらも、高評価のルーキーであるチームメイトのオスカー・ピアストリに余裕をもって差をつけ、マクラーレンが4位を獲得するために不可欠だったポイントを大量に獲得した。

マクラーレンは昨年後半戦の大半で2番目に速いマシンであったことや、ワールドチャンピオンのレッドブルを追いかけながら正しい開発軌道をたどっていることなどから、今年は序盤から力を発揮すると予想する。

もちろん、メルセデスとフェラーリ、それにアストンマーティンはレッドブルを追いかける上での強敵になるだろうが、ノリスがミスを減らし、安定した走りを見せることで、さらなる優勝を狙うだけでなく、表彰台の常連となってドライバーズランキング3位以内を確保することを期待したい。

2. ルイス・ハミルトンがトップ集団に返り咲く

2023年シーズンはルイス・ハミルトンにとってはるかに良いものだっただろう。2年連続で優勝から遠ざかってはいるものの、7度ワールドチャンピオンに輝いた彼はメルセデスから本来の実力以上のものを引き出し、3位を獲得した。

シーズン中、何度も2位争いに加わっていたということは、全勝のレッドブルの一角を破っていたということであり、彼がまだどれだけファイトを持ち続けているかを示している。ハンガリーでのセンセーショナルなポールポジション、オースティンとメキシコでの2位獲得(レース後に失格となる前)など、輝かしい活躍の瞬間もあった。

メルセデスは現行ルールサイクルの最初の2年間を悲惨なものにしてきたコンセプトをついに手放したが、ハミルトンはチームがついに「北極星を見つけた」と考えており、2014年からコンストラクターズを8連覇した体制への回帰を期待している。

来季から新たな2年契約の1年目をスタートさせるハミルトンは、チームがより運転しやすく、予測しやすく、そしてより重要なことには、より速くなったマシンをドライブする喜びを大いに味わうだろう。このようなステップを踏むことで、2年間にわたる勝利の不在に終止符が打たれるはずだ。

3. アストンマーティンがグランプリ優勝

もしアストンマーティンがモナコGPでフェルナンド・アロンソのマシンにドライ用のミディアム・スリックタイヤではなく、ウェット用のインターミディエイトタイヤを装着していたら、アロンソがトップでチェッカーを受け、そのまま優勝していた可能性は大いにあっただろう。

しかし実際にはそうならず、アロンソは2番手でゴールし、6戦目にして5度目の表彰台を獲得することとなった。ダブルワールドチャンピオンは2023年に8つのトロフィーを獲得し、少なくとも2つの表彰台を獲得するという予想を達成したシーズンであったが、彼が心の底から望んでいた優勝は手にできなかった。

シーズン中盤に調子を落としたとはいえ、アストンマーティンは冬の間に躍進し、マクラーレンを追い上げるまでに調子を取り戻したことは、これまでアロンソが何度も見せてきたベテランの雄姿を来シーズンにも再現する可能性が大いにあることを示唆している。

来季のアストンマーティンには何度か優勝のチャンスが巡ってくると予想されるが、モナコでの失敗とは異なり、イギリスの自動車メーカーの象徴的なウィングを持ったチームに生まれ変わったからには、グランプリ初優勝を達成するチャンスを少なくとも1度はつかむだろう。

4. ウィリアムズが表彰台を獲得

チーム代表とテクニカルディレクターを相次いで失い、最悪の事態が懸念されたウィリアムズ。しかし、メルセデスで素晴らしい活躍を見せたジェームス・ボウルズがチームを立て直し、ウィリアムズは冬の間の素晴らしい開発作業とカナダで導入されたアップグレードを最大限に活用した。

アレックス・アルボンは力強くチームを牽引し、チームが獲得した28ポイントのうち27ポイントを獲得して実質的に独力でコンストラクターズランキング7位と、それに伴う数千万ドルという高額な賞金に導いた。

第8戦カナダGP以降、下位に沈んだ3チームがシーズン終盤までアップグレードを投入していたことを考えれば、2024年マシンの開発にリソースを集中し、シーズン中にマシンをアップグレードすることのなかったウィリアムズの躍進はより印象的だった。

2023年は表彰台を狙えなかったが、2024年はアルボンが好調を維持し、マシンから最大限の力を引き出し、ローガン・サージェントがレベルアップすることでチームが少なくとも1回は表彰台を獲得できるようになると予想する。

5. アルファタウリ、ついにトストに5位をプレゼント

先日、アルファタウリのチーム代表として最後の日を迎えたフランツ・トストは、指揮を執っていた18年間、常にコンストラクターズランキング5位以内を目標に掲げていたが、ついにその目標を達成することはできなかった。

しかし、トストはスキー、不動産、そしてモータースポーツのプロジェクトにこれからの人生を捧げる前に、これまで指揮を執ったチームを改善し、好調にしてからチームを去った。FIAで経験を積んだピーター・バイエルが新CEOに就任し、ローラン・メキースがスポーツ・ディレクターを務めていたフェラーリから加入してチーム代表を務める。

昨シーズン終盤の5レースでは中団に位置してポイント争いを繰り広げ、今季以降、現在の圧倒的王者である姉妹チームのレッドブルと、より緊密な関係を築いていくつもりだ。

復活を遂げたダニエル・リカルドと、昨年1人のみならず2人、3人のチームメイトを凌駕し成長を続ける角田裕毅というラインナップで、2024年にはついにコンストラクターズランキングで5位を獲得する総合パッケージが完成する。2024のすべてのセッションを見逃さないというトストにとって、これは喜ばしいことだろう。

【関連記事】

Similar Posts