ブランドル氏、サインツの現状に懸念―ウィリアムズで続く苦戦、2027年の去就に注目
ウィリアムズのカルロス・サインツにとって、今シーズンは我慢の展開が続いている。マシンパフォーマンスの伸び悩みと相次ぐ不運により、かつてフェラーリでグランプリ優勝を果たしたスペイン人ドライバーは、キャリアの転換点ともいえる難しい時期を迎えている。
元F1ドライバーであり、現在は『Sky Sports F1』で解説者を務めるマーティン・ブランドル氏は、サインツが置かれている現状について「キャリアの中で最も不運なタイミングでのスランプ」だと指摘する。
また、チーム代表のジェームズ・ボウルズ氏は最近、サインツの契約には他チームへの移籍を可能にするパフォーマンス条項が存在することを認めており、サインツにのしかかるプレッシャーは日に日に増している。
アウディを見送り、苦境に立つ現状
サインツがフェラーリを離れた際、ウィリアムズの他に有力な移籍先候補として挙がっていたのが、ザウバーを買収して2026年からフルワークスチームとして参戦することを決めていたアウディだった。ブランドル氏は当時の決断と現在の状況について、次のように語っている。
「カルロスがアウディ行きを見送り、ウィリアムズへ移籍すると決めた時、彼は本当にこのチームに全力を捧げる覚悟を決めていた。
正直に言えば、アウディへの移籍こそが彼の父親(ラリー界の伝説、カルロス・サインツSr.)が最も望んでいた選択肢だったはずだ。サインツ家とアウディは長年にわたり極めて良好な関係を築いてきたからね。
控えめに言っても、現在のカルロスは自身のキャリアや人生において、最悪のタイミングで立ち往生してしまっている。フェラーリ時代には素晴らしいレースを何度も見せてくれただけに、見ていて非常に歯がゆい。彼は今、完全に行き詰まってしまったように感じるよ」
期待とのギャップが浮き彫りとなった2026年
サインツの苦境が際立つ背景には、加入初年度となった2025年の好成績がある。チームが2026年の新レギュレーション対応マシンの開発へ早い段階からリソースを集中させていたにもかかわらず、サインツはアゼルバイジャンGPとカタールGPで3位表彰台を獲得するなど、期待以上のパフォーマンスを披露していた。
しかし、新レギュレーションが全面導入された2026年、ウィリアムズの競争力は大きく後退した。
ブランドル氏はこう分析している。
「全般的に見て、今の状況にウィリアムズが失望していないはずがない。
今シーズンの彼らの予選と決勝の結果を見ればわかるが、二桁の順位(10位以下)がずらりと並んでいる。常にトップ10圏外に追いやられており、それが現在の彼らの立ち位置を物語っているよ」
ボウルズ代表率いるウィリアムズは、2027年に向けてマシンコンセプトの抜本的な見直しを迫られている。サインツがチームの再建プロジェクトに残り復活を目指すのか、それとも契約に盛り込まれたパフォーマンス条項を行使し、新たな移籍先を模索するのか。
31歳のサインツにとって、このサマーブレイクは2027年以降のキャリアを左右する重要な決断の時間となりそうだ。
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