【モナコGP】ルクレール、自責ゼロの激怒「もはや危険なレベルだ」2戦連続で ブレーキが異常挙動、不可解なピット戦略にも無線で猛抗議
2024年のモナコGPで悲願の母国初制覇を果たし、2025年にも2位表彰台を獲得して「モナコの呪い」を完全に解いたはずだったフェラーリのシャルル・ルクレール。しかし、2026年のモンテカルロは、彼に再び残酷な牙をむいた。
66周目、アントネッリ、ハミルトンに次ぐ3番手を走行していたルクレールは、最終コーナーでコントロールを失いガードレールにクラッシュ、そのままリタイアとなった。奇しくもそこは、その数周前にランス・ストロール(アストンマーティン)がクラッシュし、直後にアスファルトが物理的に剥がれて前代未聞のロング赤旗中断を引き起こした因縁の場所だった。
しかし、レース後にメディアの前に現れたルクレールは、崩壊した路面ではなく、自身のマシンに潜んでいた「致命的な病理」、そしてチームの戦略に対する激しい怒りをぶちまけた。
「前輪だけが勝手に制動する」2戦前から続くブレーキの怪
ルクレールは、クラッシュの原因が自身のドライビングミスではなく、マシン側の深刻なシステム異常にあると断言した。
「データを見れば一目瞭然だ。どこまで詳細に話していいか分からないけれど、本当にフラストレーションが溜まるよ。まるでブレーキが全く効いていないような状態だったんだ。アクセルを踏み込んでいる(あるいは踏み直した)瞬間、なぜかフロントブレーキだけが予想を遥かに超えて強烈に作動した。その一方で、リヤブレーキは完全にノーブレーキ(制動ゼロ)の状態になっていた。あんなの、ただ突っ込むしかないよ」
さらに恐ろしいことに、この症状は今回突発的に起きたものではないという。
「実は、このブレーキの異常とはもう2レース前からずっと格闘し続けているんだ。効いたり効かなかったりが完全にランダムで、ドライバーがコントロールすることなんて絶対に不可能な状態さ。一応解決策はあって、ルイス(ハミルトン)は3〜4レース前にその対策の方向性に切り替えていた。だけど、今日の僕の車に関しては、ただただ『走行不可能なレベル』だった」
Skyスポーツのインタビューに対し、ルクレールはさらに踏み込んだ過激な言葉でチームを批判した。
「もう言葉もないよ。これじゃ僕がただの『間抜け』に見えるじゃないか。もし自分のミスで間抜けに見えるなら、それは自業自得だから受け入れる。だけど、今回のこれは違う。はっきり言って、ほとんど危険なレベルだ」
「なぜコースに残さなかった?」ピット戦略への不信感

ルクレールの怒りは、マシントラブルだけにとどまらなかった。クラッシュの数周前、ストロールの事故でセーフティカー(SC)が導入された際、フェラーリの戦略ではルクレールをピットへ呼び戻し、タイヤ交換を行わせた。この判断が、ハミルトンに先行を許す致命傷となった。
当時、コックピット内のルクレールは無線で激昂し、チームに対して明確に牙を剥いていた。 「なぜ一体全体、僕をピットに入れたんだ!?」 「なぜ僕をそのままコースにステイアウトさせなかったんだ!?」
レース後にルクレールはその時の意図をこう説明する。「僕は絶対にステイアウトしたかった。あの時のタイヤはまだ十分に機能していたし、あそこでピットに入ったせいでルイス(ハミルトン)の後ろに回されるなんて最悪の展開だ。フェラーリは僕から実質的な2位を奪い去ったんだ」
解けたはずの呪いが再び。「怒り、怒り、そして悲しい」
2019年のクラッシュ、2021年の予選クラッシュによる決勝DNS(出走断念)、2022年のポールポジションからの戦略自滅4位。ルクレールとモナコGPの歴史は、常に悲劇と隣り合わせだった。直近2年間でようやくそのジンクスを払拭したかに見えたが、チームの失策とマシンの欠陥によって、再び奈落の底へ突き落とされた。
「極限のフラストレーションを感じている。猛烈に怒っているし、言葉にできないほど悲しい。ここは僕の家、ホームグランプリなんだから。だけど、今日だけは自分自身に対して怒る理由は一つもない。だからこそ本当に辛いんだ」
チームメイトのハミルトンが移籍早々にモナコで2位表彰台を獲得し、笑顔を見せる隣のガレージ。その光格差の中で、フェラーリの絶対的エースであるはずのルクレールが抱えた深い溝は、次戦バルセロナを前にチーム内に巨大な不協和音をもたらすことになりそうだ。
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