折原GM「アロンソの意見を尊重すべきだ」—ホンダ、悲願の3度目の王座へ本気
マックス・フェルスタッペンとともに幾度もタイトルを獲得してきたホンダが、今度はフェルナンド・アロンソでも同じ栄光を追い求めようとしている。
20年前の栄光、遠のく再現
F1に参戦する誰もが、自分にはチャンピオンの資質があると信じている。そして実際にその力を証明してきた一人が、2005年と2006年にミハエル・シューマッハとのタイトル争いを制し、2年連続で王座に就いたフェルナンド・アロンソだ。
しかし、あれからおよそ20年が経過した。通算32勝を誇るアロンソが、ブラジルでの連覇を決めたのはもう遠い昔のことだ。以来、大きな勝利を目指し続けてきたものの、実を結ぶ機会は限られている。直近の優勝は2013年、地元スペインGPまでさかのぼる。それ以降は、時折表彰台に上る程度にとどまっている。
今シーズンはとりわけ厳しい。劣勢のアストンマーティンで開幕から5戦連続無得点に終わり、ようやくモナコGPで10位に入り、今季唯一のポイントを獲得した。
ブダペストのアップグレードを経て、ザントフォールトでホンダが投入へ
直近では、アストンマーティンが投入した大型アップグレードが希望をもたらした。ハンガリーGPでは、アロンソとチームメイトのランス・ストロールが中団での戦いに加わる好機を得た。しかし結果は14位と13位に終わり、ポイント獲得はまたも逃した。
それでも、パフォーマンスの上昇傾向は明らかだ。夏休み明け、ホンダはパワーユニットのアップデートを投入し、シルバーストンを拠点とするチームをさらに前進させようとしている。ホンダとアストンマーティンの技術提携やPU開発の最新動向は、ホンダF1・アストンマーティン PU最新情報でまとめている。
アロンソの意見を尊重する—ホンダの開発姿勢
ホンダは開発を進めるにあたり、アロンソの言葉にも耳を傾けてきたという。折原伸太郎氏(HRCトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)はこう説明する。「彼には20年のキャリアがある。だからこそ、コーナーでのエネルギー放出はこうあるべきだとアロンソが言うのであれば、我々はその意見を尊重すべきだ」
さらに折原GMは、開発の先にある目標も明言した。ホンダはアロンソに3度目の世界タイトルをもたらすことを目指しているという。単なる広報目的の目標ではないと、折原GMは言葉を強めた。「これは間違いなく我々の目標だ。我々は緊密に協力しており、彼が偉大なドライバーであることを知っている。彼はこのスポーツに大きな情熱を持ち、ホンダを信頼してくれている。だからこそ彼の願いを叶えたい、それが我々の明確な目標だ」
ホンダに残された時間は
折原GMとそのエンジニアチームにどれだけの時間が残されているかは不透明だ。アロンソ自身、2027年以降の去就をまだ決めていないためだ。2027年からホンダのパワーユニットを搭載する体制強化に向けた青写真については、アストンマーティンの2027年ホンダ計画の全貌で詳しく解説している。
はっきりしているのは、今シーズン中に大きな成果を挙げるのは難しいという現実だ。王座はアロンソの手の届かないところにある。選手権リーダーのキミ・アントネッリとの差は218ポイントに達しており、後半戦でまだ多くのポイントが残っているとはいえ、この差を今から埋めるのは不可能だというのが関係者共通の見方だ。
