【オーストリアGP】メキース代表、トップとの“0.55秒差”に危機感。フェルスタッペン&ハジャーを苦しめるPU制御の病巣
ホームグランプリであるレッドブル・リンクでのオーストリアGP金曜フリー走行を終え、結果の表面だけを見れば、レッドブル・レーシングのポジションはそこまで悲観するものには見えないかもしれない。マックス・フェルスタッペンはFP1・FP2ともに4番手タイムを維持。チームメイトのアイザック・ハジャーも、FP1の12番手からFP2では7番手へと大きくジャンプアップを果たしたからだ。
しかし、コックピット内の2人が無線を通じてエンジニアにぶちまけた言葉は、極めて容赦のないものだった。特にシュタイアーマルクの丘を駆け上がった先にある低速の右ヘアピン「ターン3」において、絶対王者フェルスタッペンとルーキーのハジャーの2人は、まったく同じマシンの奇妙な挙動に翻弄され続けていた。
フェルスタッペンが「ターン3の立ち上がりでエンジンの回転数が突然ガクンと落ちる」とマッピングのバグを訴えた件について、チーム代表のローラン・メキースはピットウォールでその事実を認め、ミルトンキーンズの部隊が現在進行形で頭を抱えていることを明かした。
メキース代表が認める「ターン3は鬼門。PUの制御問題は今に始まったことではない」
「はっきりと認めるよ。僕たちは現在、ターン3の進入から立ち上がりにかけて、かなり激しく手こずっている」
メキース代表は、パドックの取材に対して率直にチームの弱点を晒した。
「ミルトンキーンズのエンジニアたちが、このパワーユニットの挙動やマッピングの最適化に手を焼いているというのは、正直に言って今に始まったことじゃないんだ。これは僕たちの長年の課題でもある。
だからこそ、金曜日の走行で浮き彫りになったこれらの制御トラブルを完璧に洗い出し、土曜日の予選までにしっかりと手なずけてコントロール下に置くことこそが、今夜の僕たちの最も重要なミッションになる」
「トップから0.55秒遅れはレッドブルにとって失敗」土曜日のスプリントへの焦燥感
メルセデスやマクラーレンが猛暑の中で素晴らしいタイムを刻むなか、レッドブルが抱えるギャップは深刻だ。メキース代表は、初日のポジションに甘んじることなく、タイム差の現実に強い危機感を示している。
「僕たちのマシンのポテンシャルは、こんなものではないと確信している。まだまだ引き出せる要素はあるはずだ。
だけど、もし土曜日のセッションを迎えても、トップに対して**『0.55秒』**もの大差をつけられたままだとしたら、それはレッドブル・レーシングにとって、お世辞にも素晴らしい結果とは言えないだろう。
周りの出方に惑わされることなく、自分たちの仕事に100%集中しなければならない。マックスとイサックの2人が、本来持っているポテンシャルをすべてコース上で解き放てるように、エンジニア陣は今夜さらに一歩踏み込んだ仕事をこなす必要がある。明日までに何としてもコンマ数秒を削り出すよ」
スプリント、そして本予選を前に、ホームトラックの最大の武器であるはずの「ストレートからの急制動・再加速(ターン3)」が最大の弱点へと変わってしまったレッドブル。メキース率いる新体制のエンジニアリング力が、このオーストリアの地で試されようとしています。
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