ザク・ブラウン、マクラーレンCEOとして2030年までの長期の新契約にサイン

Zak Brown in Melbourne

マクラーレンは、ザック・ブラウンがチームの最高経営責任者(CEO)としての契約を延長し、2030年までその役割にとどまることを発表した。

ブラウンは2016年にマクラーレンテクノロジーグループのエグゼクティブディレクターとしてマクラーレンに加わり、2018年4月にCEOに就任。

ブラウンは就任以来、マクラーレンのすべてのレースチームの運営を監督し、マクラーレンレーシングの戦略的方向性を形作り、そのマーケティングと商業的な発展を推進してきた。

ブラウンの契約延長のニュースを受けて、マクラーレングループのエグゼクティブチェアマンであるポール・ウォルシュは、次のようにコメントした。
「ザクは並外れたリーダーシップの資質を発揮しており、マクラーレンレーシングを前進させる上で重要な役割を果たしてきた。この契約延長は、今後数年間でチームをさらに大きな成功に導く彼の能力に対する信頼の表れである。」

またブラウン自身も
「マクラーレンレーシングを率い続け、このような歴史的なレースチームの一員でいられることを誇りに思う。マクラーレンレーシングのさまざまなレースシリーズで活躍する才能ある人材と一緒に仕事ができるのは光栄だ。」と語った。

ムムタラカットがマクラーレン・グループの完全所有権を獲得

この発表は、バーレーンの政府系ファンドであるムムタラカットが、マクラーレンF1チームの過半数株式を所有するマクラーレン・グループの完全所有権を取得したという確認と一致する。

マクラーレン最大の株主であったバーレーンのファンドは、他の投資家から残りの株式を取得した。
この取引は、多額の損失を出していた英国企業にとって深刻な財務的不確実性の時期に続いている。

マクラーレン・グループのエグゼクティブチェアマンであるポール・ウォルシュは声明の中で、
「ムムタラカットがこの取引を通じてマクラーレンへのコミットメントを継続していることを嬉しく思う。」と語った。

「これにより、業界パートナーとの潜在的な技術的パートナーシップを模索し続けながら、新製品やテクノロジーへの投資を含め、長期的なビジネスプランの実現にさらに注力できるようになる。」

マクラーレンの潜在的な技術的パートナーシップ

マクラーレンのリザーブドライバーである平川亮(向かって左)、マクラーレンのCEOであるザク・ブラウン(向かって真ん中)、トヨタ自動車代表取締役会長である豊田章男(向かって右)Credit: Getty Images

マクラーレンは、電気自動車の開発に役立つ技術的パートナーシップを模索するためにいくつかの企業と協議していると言われている。
BBCによると、中国のグループである古利汽車が所有するスウェーデンの会社であるポールスターがマクラーレンと会談した企業の1つだ。

フィナンシャル・タイムズは、ヒュンダイ、BMW、カリフォルニアの電気ブランドであるルシード・モータースとも協議が行われたと報じている。

特筆すべきは、トヨタグループとの協議については言及されていないことだ。
しかし、マクラーレン・グループはマクラーレン・レーシングを通じてトヨタとの強いつながりを持っており、平川がトヨタのサポートを受けてテストドライバーを務め、マクラーレン・レーシングとケルンのトヨタの間で技術的パートナーシップが継続されている。

ムムタラカットがマクラーレン・グループの完全な管理権を握ったことで、同社の複雑な株主構成は将来的に提携を容易にするために簡略化できる。
そのような取引には、ムムタラカットが選択したパートナーにマクラーレン・グループの少数株式を売却することが含まれる可能性があり、これによりマクラーレン・レーシングの部分所有権が付与される。

潜在的な購入者にとって、マクラーレン・レーシングの経営陣の安定性は重要な考慮事項だ。

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