【モナコGP FP3】アントネッリがトップタイム、ノリスとハミルトンは無線で火花
2026年F1第6戦モナコGPの最終フリー走行(FP3)で、メルセデスのキミ・アントネッリがトップタイムを記録。チームメイトのジョージ・ラッセルに0.7秒以上の差をつける見事な走りを披露した。一方、金曜日に圧倒的な速さを見せていたフェラーリは勢いがやや後退し、シャルル・ルクレールはブレーキへの不満を訴えた。さらに、終盤にはオリバー・ベアマンのクラッシュやランド・ノリスとルイス・ハミルトンの無線での応酬も発生し、緊張感が高まるセッションとなった。
ノリスとハミルトンが無線で応酬
セッション終盤には、予選を前に緊迫した場面が見られた。ノリスは前方を走るハミルトンに接近した直後、無線で不満を訴えたのだ。
「彼が僕の前に入ってきた。明らかに意図的だ」
これに対し、ハミルトンも自身の見解をチームへ伝えた。
「ノリスがターン15でやりすぎた。僕がブロックしているように見せようとしたんだ」
元F1ドライバーのマーティン・ブランドルはかつて、「コックピットの中での怒りはミスを引き寄せる」と語っている。感情的な状態で予選に臨むのは、危険なシグナルだ。
ベアマンのクラッシュで終盤のアタックが中断
セッション残り15分あまり、ハースのオリバー・ベアマンがカジノ手前でガードレールに右側から接触。これにより赤旗が提示され、多くのドライバーが予定していた最終アタックシミュレーションを完了できなかった。
ベアマンは無線でこう謝罪した。
「本当に申し訳ない。でもあのバウンドのせいだ」
スロー映像では、マシンのフロアが路面に激しく接触した際にダストが舞い上がる様子が確認された。しかし、元F1ドライバーのティモ・グロックは、より複合的な要因があったと分析する。
「バウンドはひとつの要因に過ぎない。ベアマンはあの状況で、マシンのポジショニングを完全に間違えていた。左側のウィリアムズを意識したことで1m以上右に寄りすぎた。汚い路面に入れば、リアはあっという間に流れる」
フェラーリは伸び悩み、ルクレールはブレーキに不満
金曜日の走行ではライバル勢を圧倒するペースを見せていたフェラーリだが、FP3ではその優位性を再現できなかった。
グロックはその理由について、次のように語った。
「ふたつの側面がある。まず、メルセデスが金曜日に比べて、非常にいいセットアップ変更を行ったこと。しかしフェラーリは、次のステップに進めなかった。さらにルクレールは今日、何度もブレーキについて不満を訴えていた」
ブレーキに関する懸念は、カナダGPでも見られていた課題だ。
「純粋な制動力の問題なのか、それともフィーリングの繊細さなのか、あるいはその両方なのか。ただ、シャルルがモントリオールでもブレーキに満足していなかったことは明らかだ」
一方のハミルトンは、カナダGPで「もうシミュレーターには頼らない。自分のやり方でやる」と語って以降、安定したパフォーマンスを維持している。少なくとも現時点では、ブレーキの使い方でもルクレールより優位に立っているようだ。
アントネッリの自信と余裕が際立つ走り
FP3最速のアントネッリについて、グロックはラップタイムだけでなく、その振る舞いにも注目した。
「アントネッリの様子は非常に印象的だった。モナコに到着した時からリラックスしていて、モンテカルロでのレースがどれほど楽しみかを語っていた。ポジティブなエネルギーを全身から放っており、自信に満ち溢れている」
さらに、その速さはセッション序盤から際立っていたという。
「最初のラップから全力で走り、常にラッセルより0.3〜0.4秒ほど速かった。そして最終的には、0.7秒以上の差をつけてセッションを終えた」
また、その差がチームメイトに与える心理的な影響にも言及した。
「ピットへ戻るたびにモニターを見て、自分がまた0.3〜0.4秒遅れていることを確認する。そうした状況は徐々にプレッシャーとなり、実際にFP3ではいくつかのミスも見られた」
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