ストロール、批判の声に動じず「ただのノイズにすぎない」
アストンマーティンのランス・ストロールは、ファンや専門家から向けられる厳しい批判について「気にしていない」と語り、自身の向き合い方を明かした。
ストロールは2017年にF1デビューを果たして以来、グリッドに定着してきた。キャリア初期の2年間はウイリアムズに所属したが、当時のチームは急速に競争力を失っており、2017年にコンストラクターズ5位だった成績は、翌年には最下位まで落ち込んだ。
その影響は成績にも表れている。デビューイヤーはランキング12位で終え、バクーGPでは3位表彰台を獲得したものの、翌2018年は18位に後退。その後レーシングポイントへ移籍し、コロナ禍の2020年シーズンにはモンツァとバーレーン（第2戦）で表彰台に立った。
2021年からはチームがアストンマーティンに改称され、ストロールは現在まで父ローレンス・ストロールが率いる体制のもとで走り続けている。その立場から「父の存在によってシートを得ているのではないか」という声や、走りやメディア対応への批判が絶えなかった。
しかし本人は冷静だ。アストンマーティンが公開したインタビュー企画「Unearth Your Greatness」の中で、ストロールは次のように語っている。
「それはただのノイズにすぎない。もし耳を傾ければ気になるけれど、幸運なことに、信頼できて愛している人たちが周りにいる。僕は彼らの意見を大切にしているし、自分の世界の中で生きるようにしている」
27歳のカナダ人は、批判が避けられないものであることも理解している。
「批判は常につきものだ。人はとても短絡的で、数レースうまくいけば称賛され、数レース悪ければ否定される。それは変わらない。だからこそ、本当に大切な人たちの意見だけを尊重するべきだと思う。アドバイスを求めない人の批判を受け入れる必要はない」
自身のキャリアがネガティブな面ばかり取り上げられることについても、ストロールは気にしていない。
「表彰台やポールの話もできるけど、敗北について語ろう。人はそこで一番多くを学ぶ。困難な瞬間こそ、人として、アスリートとして成長できる」
そしてこう締めくくった。
「毎日がうまくいくわけじゃない。それがスポーツであり、人生だ。良い日も悪い日もあると受け入れることが大切だ。シャンパンを浴びる瞬間は誰だって好きだけど、本当に自分を成長させてくれるのは、厳しい時間なんだ」
【関連記事】
