サインツ、ハミルトンが2025年から自身のシートでレースすることについて「恨みっこなし」
カルロス・サインツとルイス・ハミルトンは、2月初めにハミルトンが2025年にサインツの後任としてフェラーリに移籍するという驚きのニュースが流れたことについて、両者の間に敵意はないと述べた。
ハミルトンは複数年契約の一部としてフェラーリに加入し、シャルル・ルクレールのチームメイトとなる。
この結果、2024年に在籍4年目、そして最後のシーズンを向かえることになるサインツは他のポジションを探さなければならなくなったが、サインツはハミルトンを尊敬し続け、7度のワールドチャンピオンが移籍を望んだ理由も理解している。
サインツ「これがF1のやり方、恨みはない」
開幕戦バーレーンGPを前に、サインツは「僕からすれば、誰に対しても恨みっこなしだ。これがこのスポーツのやり方だと思う。僕はルイスを尊敬しているし、彼の成功も、フェラーリへの移籍という選択も、もちろん尊敬している。僕が彼の立場だったら同じことをしたと思う。」と語った。
「フェラーリは素晴らしいチームだと思うし、キャリアの後半に差し掛かったとき、あるいは終わりに差し掛かったとき、彼が今どこにいるのかは僕にはわからないけど、そういう時期にいるチームとして素晴らしいチームだから、理解できるよ。そして、フレデリック（・ヴァスール）のような、良好な関係を築き、信頼している人物がいれば、フェラーリに行くのは当然のことだ。」
「僕としては、さっきも言ったように恨みっこなしだ。僕は自分の将来と、次にどこに行くかに集中しているし、その間は（このチームのために）ベストを尽くし続けるよ。」
ハミルトン「ここ数年でドライバー同士のリスペクトが改善された」
ハミルトンもサインツと並んでプレスカンファレンスに出席し、ドライバー同士の良好な関係を称賛した。
「最も重要なのは、僕たちが本当にいい関係を築けているということだと思う。この2、3年で、僕たちドライバーは皆、それを改善してきた。そして今はドライバー間にはお互いに尊敬の念があるし、僕はカルロスを心から尊敬している。だから敵意のようなものはないと思う。」
「彼は素晴らしい仕事をしていると思う。このスポーツを始めた頃から、今のような結果を出せるようになるまで、そして物事への取り組み方まで、明らかに長い道のりを歩んできた。彼はドライバーのラインナップの中で本当に強い発言力を持つようになったし、このスポーツの中でわれわれが下す決断に本当に貢献してくれている。」
「彼はチーム内で間違いなく素晴らしい仕事をしていて、だから個人的なことではなく、このレースの世界で起こることなんだ。私たちの間に何も変化がないことを願っている。」
現在の焦点は2024年シーズンをそれぞれのチームでベストを尽くすこと
両ドライバーとも、今度のシーズンがそれぞれのチームでのラストシーズンになることはわかっているが、しかしそれぞれの焦点は完全に2024年に向けられている。
2013年にメルセデスに加入して以来、チームとともに素晴らしい成功を収めてきたハミルトンにとって、メルセデスでの最後の章をポジティブな形で終えたいという決意がある。
そして、「今の僕は100％メルセデスのドライバーだし、今年はそれだけに集中している」と7度のワールドチャンピオンは強調する。
「これらのことが少しでもチームのために仕事をすることを邪魔しないようにしたいんだ。最高の形で終わりたいからね。この冬の間に多くのことをやったと思うし、このチームをとても信頼している。」
「長年一緒に仕事をしてきたみんなのモチベーションを目の当たりにしてきた。普通のドライバーのパートナー関係とは違う。僕らが経験したようなこと、僕らが達成したようなことを成し遂げたチームは他にない。チーム内の人たちとの関係はとても深いから、僕の目標は彼らのために成果を出すことなんだ。」
「今年はこれまでで最高の結果を届けられたらそんなにうれしいことはないだろう。来年は、新しい人間関係、新しい環境、新しい言語、すべてが待っている。だから二つは完全に別のことで、両方にわくわくしているよ。」
サインツ、自分の将来は時間をかけて決める
一方、サインツは将来の行き先についてまだ明確には決めていないが、時間をかけて決めるつもりだという。
「自分がどこに行くのかわからないし、何がベストな選択肢なのかもわからない」とサインツはコメントした。「僕が知っているのは、フェラーリでの最後の1年を最大限に生かそうということだ。この素晴らしいチームで最後の1年をいいものにしたいし、チームのみんなのために全力を尽くしたい。」
「でも、僕の将来に関しては、冬の間に状況がかなり変わったから、今は時間をかけて行き先を決める必要がある。あらゆる選択肢を検討し、僕と僕のキャリアにとって中長期的にベストなプロジェクトは何か、ワールドチャンピオンになる可能性を与えてくれるベストなプロジェクトは何かを見極めるつもりだ。それが僕の夢であり、できるだけ早く実現したいことだ。」
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