バスール、ハミルトンのフェラーリ移籍をめぐるサインツへの電話は「人生で最も困難なものだった」

フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、カルロス・サインツに2025年にルイス・ハミルトンへシートを渡すというニュースを伝えたことは、彼の人生において”最も困難なこと”だったと認めた。

2月上旬、ハミルトンが来年から複数年契約でチームに加わることが発表され、彼は2025年からシャルル・ルクレールのパートナーとなる。

これにより、2021年からフェラーリでレースを続けてきたサインツはシートを失うことになった。サインツは”最高の気分”でシーズンをスタートできたわけではないと認めつつも、今年1年はフェラーリで”ベスト”を尽くすことが目標だと強調している。

フェラーリの2024年型車発表イベントでハミルトンとの契約について質問されたバスールは、なぜ移籍発表が早かったのか理由を説明し、サインツが来季もチームに”フルコミット”するとの考えを繰り返した。

「想像できるように、我々は2024年に完全に集中している。でも、ルイスはチームにとって大きなチャンスであることは確かだ。チームのみんなにとってもいいチャレンジになるだろう。」

「しかし、もちろんまず我々はは2024年に集中したいのであって、気を散らすようなことはしたくない。」

「カルロスはシーズン最終ラップ、最終コーナーまで献身的に戦ってくれると確信している。カルロスはこれまで私たちのために素晴らしい仕事をしてくれた。」

「今は2024年に集中することが重要だ。我々には良いチャンスがある。私たちはこのプロジェクトに懸命に取り組んできた。」

サインツがチームでのポジションを失うというニュースをどう受け止めたかについて、バスールはこれが難しい話し合いだったことを認めている。

「想像できるように、人生で最も難しい電話のひとつだった。トト(・ヴォルフ)との話し合いと並んで、最も難しい話し合いだったよ。しかし、彼は非常にプロフェッショナルなドライバーであり、長いシーズンを前にしていることを理解している。」

「このような状況において、彼の後ろにはチームがいる。私たちは長い話し合いをした。彼は全力を尽くしているし、一緒に仕事をすることもわかっている。私たちはプロフェッショナルだ。」

また、サインツに”不公平”という意識があったかどうかについて、バスールは次のように答えた。

「不公平……。その言葉が適切かどうかはわからない。チームにとって、ルイスとのチャンスはどんな場合でも考えなければならないことだ。彼は最大の経験を持つ男だし、僕らにとっては大きなチャンスだ。それはカルロスとは関係ない。」

「カルロスは昨年素晴らしい仕事をしたし、来年も素晴らしい仕事をするだろうと確信している。彼はとてもプロフェッショナルだし、我々はいい関係を築いている。」

2024年以降もフェラーリには大きな変化が待ち受けているが、バスールは来季がイタリアのフェラーリにとって”移行”のシーズンであることを否定している。

「いや、それは間違いだ。2024年は移行の年ではない。我々にとって非常に重要なシーズンだ。私はこれに完全に集中している。何かを準備する最善の方法は、いい仕事をすることだと思う。」

「我々は2024年に集中しており、ベストを尽くし、レースに勝ち、2023年から積み重ねてきた道を進みたい。だから今のところ2025年のことはまったく考えていない。」

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