F1引退説が再燃 ストロールが沈黙破り真相語る

モンツァ発 — アストンマーチンのランス・ストロールは、F1からの引退を望んでいるという噂が再び広まったことに反論し、”父でありチーム共同オーナーのローレンス・ストロールに2度も離脱を申し出て引き止められた”という報道を否定した。
「どこから出てきた話なのか分からない」とストロールは今週末のイタリアGPを前に語った。「誰かがただ言いたかっただけだろう。そんなつもりはないし、望んだこともない。」
この噂はブラジル人ジャーナリストによって広められ、ストロールのモチベーションや今後の去就に関する長年の議論を再燃させた。2017年にウィリアムズからデビューして以来、ランスはレース外でやる気のない態度や度重なるミスによってしばしば批判を浴びてきた。
それでもキャリアには輝かしい瞬間もある。デビューからわずか8戦目のバクーで表彰台に上り、2020年にはイタリアGPとバーレーンGPでともに3位となり2度の表彰台を記録した。ただ、その後は再び表彰台に上ることはできていない。
特にチームの野心や2度のワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソとの比較を考えると、彼の長期的なコミットメントに対する疑問は依然として残っている。
また、この憶測はアストンマーチンのリザーブドライバーであるブラジル人のフェリペ・ドルゴビッチの停滞しているキャリアとも重なる。彼はフルタイムのシートを得られない不満を母国メディアに対して公然と表明しました。
この影響はアストンマーチン以外にも及ぶ可能性がある。日本人ドライバー角田裕毅は、今季終了後のレッドブルでの将来が不透明であり、ホンダとの提携を通じてアストンマーチンのリザーブ候補に名前が挙がっている。しかし、ストロールのシートが安泰である限り、角田もドルゴビッチと同じ行き止まりに直面する可能性があると指摘されている。そして今回は、ホンダレーシングが変化を促すための影響力を行使できる余地はほとんどないと専門家は見ている。
【関連記事】
- アロンソ、アストンマーティンの戦略に不満示す 【オランダGP】
- ストロール、ニューウェイの2026年設計は「トランス状態」と語る
- アロンソ、2026年にF1でドルゴビッチの本格参戦を希望
- アストンマーティンF1チーム、32億ドルの企業評価で株式売却