バスール代表、ハミルトンの2027年残留を明言
イタリアやイギリスのメディアを中心に、去就を巡るさまざまな憶測が飛び交っていたフェラーリのルイス・ハミルトン。しかし2026年シーズン、新世代マシンへの適応を果たした7度の世界王者は、その実力を改めて証明している。そんな中、チーム代表のフレデリック・バスール氏が、ハミルトンとの複数年契約について初めて踏み込んだ発言を行った。
フェラーリ移籍初年度となった昨シーズン、ハミルトンは新たな環境への適応に時間を要し、チームメイトであるシャルル・ルクレールの後塵を拝するレースも少なくなかった。ジェンソン・バトンをはじめ、一部の専門家からは「全盛期は過ぎたのではないか」との厳しい見方も示され、引退説まで取り沙汰されていた。
しかし、ハミルトンはそうした憶測を明確に否定している。
引退説を否定、フェラーリでの未来を見据える
ハミルトンはカナダGPの段階で、自身の考えに迷いはないことを力強く語っていた。
「一部の人たちが僕を引退へと追い込もうとしているようだが、僕の頭の中は完全にクリアだ。
僕はフェラーリと結ばれていて、このチームにコミットしている。揺るぎないプランがあるんだ。自分が何を望んでいるのか正確にわかっているし、引退なんて考えは少しもない。僕はまだここに長く留まるつもりだから、みんなもその事実に早く慣れた方がいいよ」
バスール代表が2027年残留を明言
イギリスGPの週末にイタリア紙『Corriere della Sera』のインタビューに応じたバスール氏は、これまでチームとして明確にしてこなかった2027年以降のハミルトンについて言及した。
記者から「ハミルトンは2027年もチームに残ると考えていいのか?」と問われると、バスール氏は短くこう答えた。
「そうだ」
また、ハミルトンのフェラーリへの適応について、次のように振り返っている。
「昨年、私はルイスが“メルセデスの世界”から“フェラーリの世界”へ移籍することの大きさを過小評価していた。彼にとってはすべてが新鮮だったんだ。彼はカルロス・サインツのように2〜3年ごとにチームを渡り歩くタイプのドライバーではないからね。
しかし今では、ルイスは我々のツールやスタッフ、アプローチの仕方を完全に理解している。そして、好結果が出始めたことで、彼は非常にポジティブなスパイラルに入っている。我々がルイスを迎え入れた理由は、その圧倒的な経験値にあり、それが今まさに価値を発揮しているんだ」
フェラーリで世界王座へ、目指すはシューマッハの再来
「チームとの徹底的なハードワークが、ハミルトン向けのマシンを生み出したのか」と問われたバスール氏は、「特定のドライバーに合わせてマシンを作ることはない。彼らのフィードバックは重要だが、それは細かな調整に過ぎない」と否定した。
それでも、ハミルトンが“フェラーリで世界タイトル獲得”という目標を見据えていることに変わりはない。たとえ当初の想定より時間を要したとしても、その挑戦を最後まで貫く姿勢を示している。
フェルナンド・アロンソやセバスチャン・ベッテルも成し遂げられなかったフェラーリでの世界王座獲得。そして、ミハエル・シューマッハ以来となる黄金時代の再現――ハミルトンは、その大きな目標に本気で挑んでいる。
一方で、2028年以降のさらなる契約延長については、バスール氏は「今日ここで話すべきことではない」とコメントしており、まずは目前に迫るベルギーGPへ集中する姿勢を見せた。
【関連記事】
